casual dream
□first love -11-
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教室に戻ると案の定、遠巻きに私を見るクラスメイト達。
『あ、水城―。廊下でラブラブだったんだって?テツくん、ボコられなかったー?』
誰も言い出せないことをあっさりと口にしたのは志穂ちゃん。
「大丈夫だよ、朝から拘束されちゃった(笑)」
『うれしいくせに〜』
授業が始まる前、志穂ちゃんと久美ちゃんとトイレに行った。
そのとき、志穂ちゃんがちょっとだけ照れたような表情をしたの。
『あの、さ。実は、水城に相談したいことがあって・・・』
誰もいないトイレ。
でも、声をひそめて志穂ちゃんが話し出す。
いつもの元気の良さが見られなくて、モジモジしている。
どうしたんだろ?
「うん。なに?」
なにも考えずにそう聞いた。
『えっとね・・・、テツくんのことなんだけど・・・』
「テ、テツくん?」
おっと。
私から話をふろうとしてたのに、志穂ちゃんからテツくん話になった。
どうしたのかな?
『その・・・気になっちゃって、テツくんのこと』
「・・・!」
私は心の中でガッツポーズ(古い?)
だって、これって・・・!
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