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□after episode 10
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空いているスタジオに入った。
卓の前の椅子に腰掛け、誕生日かと改めて思った時、急に思い出した。

y「…去年のあの時もこのスタジオにいたんだっけ」

acidのライブが中止になったあの時。
水城の待つ家に帰りづらくて、ここで時間をつぶしてた。
そして、元カノと偶然再会して…水城をたくさん泣かせてしまった。
水城しかいないと思った。
失いたくないと本気で思った。

y「…俺の誕生日にプロポーズしたんだよな…」

すべてが解決して、水城を抱きしめて、気持ちが溢れそうになった。
言うなら今しかないって思ったんだ。

y「あれから1年か」

もっと昔のことのように感じる。
それはこの1年が濃かったからなのだろうか。
水城のことだ、こんなに忙しい中でも誕生日の用意をしてくれているんだろう。
もちろん、それもうれしいけど

y「…何かしたいな」

水城に永遠を誓った日だから。

y「…どうすっかな」

目の前の卓をいじる気はなくなってしまった。


***
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