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□after episode 2
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パリの市街地を抜け、郊外へ。
建物が少なくなっていって緑が増えてくる。
「楽しみ」
ｙ「ん？」
「あのとき、パリからは一歩も出れなかったの。だから、すごく楽しみ」
数年前、自由日は仕事でパリ中を駆け回って。
パリから出ることはできなかった。
だから、今、隣にユキがいて、一緒に行けることがすごくうれしい。
「ユキはいろいろと観光しながらモンサンミシェルまで行ったの？」
ｙ「うん。でも、日帰りだったからね。トイレ休憩とか昼飯とかで寄って少し見る程度だったかな」
「そうだったんだ」
日本とはまるでちがう街並み。
それだけでロマンチック。
『今日はロワール地方の有名な城に行きますよ』
「お城？あ、ガイドブックで読んだかも。真っ白くて綺麗な…」
『そうです。シャンボール城とシュノンソー城。シャンボールは左右対称の壮大な城。シュノンソーは別名・白鳥の城』
ｙ「白鳥？」
『えぇ。羽を休めた白鳥に似てるってことからそう呼ばれてますよ』
「わぁ、素敵！」
そこから少し走った広大な森の中。
白いものが見えてきた。
「あれですか？」
『はい。あれがシャンボール城ですね』
ｙ「すげぇでかい」
「すごいっ」
車を降りて近づくとその大きさに圧倒される。
左右対称の真っ白なお城。
青空との対比がものすごく綺麗。
「…これ作った人、すごいね」
ｙ「スケールがちがうもんね」
『中にも入れますよ。行きますか？』
「行きます行きます！」