casual dream

□first love -9-
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「おはよー」




教室に入るとすでに登校していた親友の志穂ちゃんと久美ちゃん。




『水城―、おっはよー』

『ねぇねぇ、昨日のドラマ見たー?』

「見たよー!続きが気になるー!」

『だよね!?意味深な終わり方なんだもんっ』




朝からわいわい騒いで自分の席に向かう。




『・・・はよ』




隣の席の狩野くん。




「おはよー、狩野くん」




席について、教科書達を机の中に入れた。







あの日以来、狩野くんは普通に接してきた。
最初は警戒していたけど、あまりにも普通の態度に拍子抜けしたというか。
自意識過剰だったのかなとか、思ったり。

でもね、少し前に言われたの。

『あいつがバカな女と浮気とかしたらすぐに言えよ。俺がしめてやる』

ほんとに狩野くんは口が悪い。
でも、私のこと、心配してくれてるのがわかったの。
やっぱり悪い人には思えないんだよね。
それがわかったから、今も友達続けてる。

・・・幸宏先輩は不服そうだけど。



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