casual dream

□first love -6-
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『おーい、席につけー』




11月のとある朝。
担任が入ってきた。




『話してた転校生紹介するぞー』




この声はざわつきにかき消されそう。
だって。




『ちょっと!超かっこいいよ!』

『うわ!背高い!』




っていう女子の声がすごいんだもん。
それまで下を向いてノートの端にデッサンまがいの落書きをしていた私も顔をあげる。

担任の横にいる男の子。
うわ、背高いなぁ。
整った顔。
うん、絵になりそうな人。
描いたらおもしろいかもなぁ。




『狩野です。よろしく』




低い声。
少しぶっきらぼうな話し方。




『はい、みんなよろしくなー。じゃあ、狩野、席、麻生の隣な。麻生、いろいろおしえてやれよー』

「はーい」




指さされたのは私の隣の席。

席にくる狩野くんはもっと大きく見えた。



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