虚像の騎士
□祭の後
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馬車はゆっくりと動き始め来た時と同じ道を帰っていった
ルーキシスはクラウスの瞳が、誰かとそっくりだったことをぼんやりと思い出していた
誰かはわからなかったが
グラセラはオルンの帝都セスティーンから二つほど街を通っていったところにある
あまり遠くはないので、1日で着くことができる
ルーキシス達の馬車も、朝出発して日が沈む前にはグラセラへ到着した
そしてここの街を治める貴族に泊めてもらい、オルレシア王国へと帰っていく
たいした旅ではなかったが充分な満足感を覚えたルーキシスと、彼を乗せた馬車は彼の家である帝都にたつ巨大な城へと向かっていった
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