神への祈り
□‡第三話‡
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…間違いない…
夢で見たあのT地路だ…
白フードが僕をすり抜けたあの道だ…
じゃあまさか、左右の道には白フード達がいるの?
結構たくさんいたはずだ 皆黄金の槍を持っていた
でも…この少女はさっきみたいな光は出せないって言ってた
どうしよう!?
もうすぐそこなのに!!
そうだ!!!
「正面の家!
その上に飛んで!!!」
僕は少女に向かって怒鳴った
少女はびっくりしたようにこちらを見て叫んだ
「何故だ!?」
「右にも左にも白フード達がいる!」
「屋根に登ると狙い打ちされるぞ!」
「槍しか持ってない!」
これだけで伝わるか不安だった
信じてもらえないかもしれないと思った
少女に怪しまれると思った
何故知ってるか今は言えなかった
うまく言えない気がした
でも少女は
「…わかった」
と言ってくれた
それだけで僕は嬉しかった
信じてくれたことが何よりも嬉しかった
もう一度繋いだ右手を強く握り、僕らは白フード達が待つ道へ正面から突っ込んでいった