銀と金のマテリア【短編集】


□★クラも歩けば…
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「わっっ!?」

突然、何かにぶつかったようです。
すぐに体勢を立て直そうとしますが…何かに体がしっかりと固定されて、動けません。

「クラウド……」
「え、あっ!?なななんで?今日は遅くなるんじゃあ…」

セフィロスでした。
大きな手でクラウドの頭をなでながら、セフィロスは続けます。

「お前の顔を早く見たくてな、急いで仕事をすませてきた」

そう言って微笑むセフィロスに、つい見惚れてしまいます。

「ところで…一つ聞いてもいいか?」

それまで頭にあったセフィロスの手が、すっ…と頬から顎へと下りてきます。くいっと顔を上げさせられ、もう片方の手は腰に回されていて、クラウドの心臓は急に忙しくなります。

「これは…誘っているのか?」
「え、ち、ちがっ……ん、んんーっ!」

否定しかけたクラウドの言葉は、セフィロスの唇に吸い取られてしまいました。
熱烈なキスに、クラウドの腰から力が抜け、抵抗していた腕はいつの間にかすがりつくものに変わっていました。
さっきからお腹に何かが当たるように思うのは、気のせいでしょうか?
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