白黒羽扇
□敵同士で5のお題
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01:緊急共同戦線
「ふははははは!諸葛亮!罠にかかったな!ここが貴様の墓場よ」
「あぁ、司馬懿殿。こんな所にいらしたのですね。二人っきりで逢えるよう、わざわざ取り計らって下さったとは」
「フン。強がりを言いおって。伏兵、今だ!諸葛亮を倒せ!」
「……」
「何をしておる!?早く諸葛亮を…」
「あぁ、その辺の茂みに潜んでいた方々でしたら、一人残らず打ちのめさせていただきました」
余裕の笑みを浮かべながら、さらっと言ってのける諸葛亮。
「なっ……」
「さぁ、邪魔者はいません。まずは、私の腕の中に飛び込んできなさい」
「誰が飛び込むか!」
「遠慮はいりません。ダッシュ攻撃になっても構いませんよ。回る羽扇ごと、受け止めて差し上げます」
「人の話を聞けー!唇を尖らせるなー!」
腕を広げ、カウンター接吻の用意も万端な諸葛亮に、羽扇を構えた司馬懿が突っ込んでいく。
一見隙だらけの諸葛亮に、力一杯羽扇を振り下ろそうとしたその時。