白黒羽扇


□黒が白に"染まる"とき・2
1ページ/5ページ


朝や晩はかなり冷え込むようになったこの頃。それでも昼間は暖かい。
今日は小春日和か。



筆を置き、そろそろ謁見の間へと行かねばならぬ時か…とぼんやり思う。今日は蜀からの使者が訪れているという。
自分も立ち合うのは…正直面倒なのだが、君主自ら命じられたとあっては仕方ない。







出席者が全員着座したところで、使者が部屋に通された。


これも仕事の一部だ、粛々とこなし、終わったら、自分の仕事に戻るだけだ。

さっさと終わればよいのだがな…。



ふと顔を使者の方へ向けた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ