綱溺愛
□-初恋-
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「綱吉くん、今日は逢えて嬉しかったです」
ニコニコと心から嬉しそうにその男は沢田綱吉に笑いかけた。
「俺も、う、嬉しかった!骸元気そうだし…」
「あの男は確か…ろ、六道骸?な、んで…」
僕は気付かれないよう急いでバイクを止め、彼らから見えない家の壁の裏に隠れた。
「今度は…いつ逢える?」
顔をうつむき泣きそうに目を潤めた。
「…いつでも。きみが望めばどこへだってきみの元へ行きますよ」
聞キタクナイ聴キタクナイヤメロヤメロヤメロヤメロ!!
彼らはまるで恋人同士のような会話を続ける。
「僕の綱吉くん…」
心から愛しそうに独特のあの目を細め、突如沢田綱吉を抱き締めた。
「骸…」
沢田綱吉は嫌がる気配などなくむしろ嬉しそうに笑い
「また逢えます。必ず逢いにきます。ね今度はデートしましょう?僕達恋人同士になってから二人きりでどこも行ってませんし」
絶望という感情が僕を襲った。