刹那連鎖

□魔法使いと死ぬ気の炎〜独占欲〜
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その日。

綱吉の側にはひっきりなしに人が来ては声をかけ、綱吉もそれに笑顔で応対する。
いつもは雲雀が規制をかけるのだが、今日はリボーンに呼ばれていていなかった。

周りの連中にとってはチャンスでしかない(と思っている)。


骸達は黙って見ているが、雲雀が戻ってこれば彼等がとんでもない目にあうと分かっているからだ。
わざわざ今自分が動くまでもない。




人が増え始めた所で雲雀が不機嫌そうに戻ってきた。
大方リボーンから何か言われたのか。



そして骸達に気付き、足を速めて寄ってくるが、綱吉の方を見て立ち止まる。


綱吉と話していた馬鹿共も雲雀に気付き、顔を青ざめさせる。

そんな姿に、綱吉が苦笑しつつも(そんな顔をするなら、雲雀のいないときにこれ幸いと話そうとしなければいいのだ)雲雀に声をかけようとしたそのときだ。


ポロリと。



雲雀の右瞳から透明の雫、すなわち涙が溢れ落ちた。


途端に空気が固まった。


その緊張は周りに伝染していく。
当たり前だ。


雲雀が泣く、なんて事はありえないと思っていたのだから。


「……っ今日、でしたか!」



「つか、考えりゃ当たり前だった!ただでさえロイドの事でぶちギレてやがったのに!」


「その上こんなこと……!止めれば、良かった!」


「流石に耐えらんないのな!」


4人(綱吉を含めば5人か)だけは理解した、というように慌て始めて。


と、其処へ現れるはハリー達で。


雲雀が泣いているのを見て唖然としてハリーが骸に近付く。


「ちょ、え!?骸くん!雲雀さん、何かあったの!?」
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