刹那連鎖
□魔法使いと死ぬ気の炎〜ドン・ボンゴレ〜
2ページ/16ページ
「暑い恭弥……」
「我慢しなよ僕だって暑いんだから」
燦々と降り注ぐ陽射しの下。
二人は暑さに顔をしかめながら文句を言い合う。
「貴方達……この炎天下で抱き着きあっていたら余計に暑いでしょうに……」
骸はげんなりとした様子で突っ込む。
クローム、獄寺、山本の3人も黙ったままで頷き。
「恭弥と離れるとかマジ考えらんないから無理だ」
「同じくだよ」
離れる気配の無い二人に、半ば予想はついていたのだろう、骸はため息をつきはしたがなにも言わなかった。
ところで、こんな炎天下に6人がいるのには理由がある。
皆さんは覚えているだろうか。
彼等がクリスマスのプレゼントとして、リボーンから任務を言い渡された事を。
今日はその最終。
数あるクズマフィアを潰してきた仕事もこれで終りだ。
イタリアンマフィアNo.3、オッリピラーレファミリー。
息子であるロイドは綱吉に手を出した罪で雲雀に制裁を受けた後ではあったものの、未だにマフィアとしては活動中。
それを潰すために6人はわざわざイタリアを訪れていた。
他のマフィアは2人一組で総て潰してきたものの、今回はNo.3。流石に二人ではきついだろうということで全員が招集された。
だが、勘違いはしないで頂きたい。
No.3は強くて倒せないという理由からではない。ただ単に、人数が多くて迅速に終わらせられない可能性があっただけだ。
彼等が、たかだかNo.3のマフィアに負ける筈がない。