刹那連鎖
□魔法使いと死ぬ気の炎〜告白パニック〜
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いつも平和とは言いがたい彼等の日常。
今回の騒動の発端は、とある一人の男子生徒からだった。
朝食の席。
朝の梟便の時間に、見知らぬ梟が綱吉の元に手紙を運ぶ。
「ん?誰だこれ?」
「どうしたんですか、10代目!?」
届けられた手紙を、綱吉がひらひらとひっくり返した。
「……いや……差出人は、ロイド・オッリピラーレ?聞いたこと無いなぁ」
「ま、取りあえず開けてみればいいんじゃね?爆弾とか、暗殺関係のもんじゃねぇみたいだしさっ!」
山本が若干危険な発言をさらっとかます。
「あぁ、そうだな。……なに?『お前が好きだ。付き合え』……なに、これ」
綱吉が読み上げた瞬間、雲雀がガタンと椅子を蹴り上げる。
「恭弥……。ダメ、だよ……(私だってキレそうなのに)」
クロームが止めに入りかけたところであの雲雀恭弥が止まる筈もなく。
しかも、クローム自身にもあまり止める気がないのだろう、ということが心の声から窺える。
雲雀が椅子を蹴り上げる音に驚いたのか周りが一斉にそちらを向く。
「ロイド・オッリピラーレ……出てきなよ」
雲雀から滲み出る殺気に、周りの生徒は当てられた様に真っ青になる。
「恭弥?落ち着けって、な?」
綱吉が宥めようとするが、雲雀は綱吉の事に関しては(只でさえ短い)導火線が(更に)短くなる。
そんな雲雀を止めるのは、正直無謀で。