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□終焉は始まりでした。
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sirkとのメールで生まれた前ページ設定のお話だったり。
※未来編
「てめえらの親も襲撃されるかもしれねえ。今のうちに安全な所に……」
ミルフィオーレによって、知り合いが次々と襲われて行く中で、リボーンが雲雀達を集めてそう忠告した。
全員が思案し始めたが、雲雀だけは退屈そうに欠伸を1つ落としただけで。
「オメーもだ、雲雀。両親を殺されたくねえだろ」
「……冗談。あの二人は殺しても死なないよ。……いまだに、僕が本気で戦っても軽くいなされて終わりなんだから」
「だが……!」
「……そのうちわかるよ。うちの親に挑むのが、どんなに命知らずな事か、ね。ミルフィオーレの工作員に同情するよ」
そして、数日後。
雲雀家の前に、白い服を着たミルフィオーレの人間達が数人構えていた。
だが、彼らが動くその前に。
「おや、お客様ですか?」
気配がしなかったことに驚きながら、工作員達が声が聞こえた玄関に目をやると。
そこには、美しいアルビノの女性が柔らかく微笑んでいて。
「うちに何か御用ですか?」
その声に目が覚めたように一斉に襲い掛かる工作員。
だが。
「……ああ、お客様ではありませんでしたか。僕は平和主義なんですが……敵意を向けられた以上は仕方ありませんね」
スラリと刀を抜いた女性の気配が一気に変わる。
……わずかも経たないうちに、勝敗はついていた。
工作員達が全員地に伏し、呻く以外に何も出来なくなっていたのだ。
「一応峰打ちですが、動くと痛いですよ。……あー、またユウに怒られるかな…「当たり前だ」
低いテノールに、女性は振り返ってその姿を確認する。
「ユウ!帰ってたんですか!?」
「たった今、な。……にしても、峰打ちすんなっつったろ。刀が刃こぼれするんだよ」
「すいません……つい。……ところで、この方達はいったい?恭弥の関係者でしょうか?」
「……多分な。アレンはそんなこと気にすんな。恭弥には俺が言っておく」
「もうっ、二人して僕に秘密にするんですから。最近、ますます恭弥もユウに似てカッコよくなって来ましたし」
アレンと呼ばれた女性は、怒りながらもユウに寄り添って微笑む。
「俺としてはお前に似て欲しかったがな」
「僕はユウが良いですよ?」
「……まぁ、大事な息子には変わりねえけど」
……地面に工作員の死屍累々さえなければ、ただのいちゃつくバカップルである。
「雲雀家に送られたミルフィオーレの工作員が全員、雲雀の母親に返り討ちにされた……!?」
報告を聞いたリボーンが、呆然と呟いた。
同じ部屋にいた雲雀が肩を竦める。
「だから言ったでしょ。工作員ごときが、僕の親に手を出せるはずないじゃない」
「ぜひともボンゴレに勧誘してえな……」
「……止めときなよ。父さん、母さんが裏社会に関わるの、すごく嫌がるから。僕もイヤだしね」
と、そこへ入ってきたのは草壁。
「恭さん。ご両親が財団の方のアジトにいらしてます」
「……わかった。今回の件でしょ。ミルフィオーレもよりによって母さんを襲撃しなくても……。父さんに本部ごと潰されても文句は言えないってのに……」
呟いて、雲雀は足早に財団の方へと向かった。
後ろからついてくるリボーンはあえて無視して。
……めっちゃ尻切れましたが、書くならこんな感じになる予定。