ピアノの森小説

□雨音
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「だいぶ感じてたようだな」
私は一ノ瀬の髪を撫でて、顔に口付けを落とす。
一ノ瀬は射精後の余韻に浸りながら、涙目で私を睨んだ。
「・・・うるさい!ヘタクソ!」
あくまで私は下手らしい。
まあ一ノ瀬がそう言うならそうなんだろう。
私はふっと息を吐くと、埋め込んでいた指を動かす。
「ん、あっ・・・!バカっ、・・・もお、抜けよ!」
一ノ瀬が腿を擦り合わせて、私の手を阻止しようとする。
閉じてしまった足を簡単に開かせると、一ノ瀬に笑いかけた。
「もう一度、ここで気持ち良くなってもらおうかな」
一ノ瀬の顔が真っ赤になっていく。
それが怒りのせいなのか、恥ずかしさのせいなのかはわからないが。
「・・・っ、ちくしょー!死ね、まじ死ねっ!」
抗う腕をなだめつつ、一ノ瀬を追い込む。
「今日は、手加減ナシのはずだ」

精液で濡れた茎を舐めながら、徐々に後ろを溶かす。
「あん、あんんっ!や、阿字野っ・・・!」
一ノ瀬が可愛く喘いで、ビクッと下肢を震わせた。
再び快楽を繰り込まれた幼い身体が、私の愛撫に酔いしれていく。
「あんっ、やだあ・・・!や、や・・・」
拒否する口とは裏腹に、一ノ瀬の小ぶりな茎は厭らしく蜜を垂らしていた。
その窪みを舌先でえぐると、華奢な腰が跳ねる。
「やんんっ!だめっ、だめえっ!」
それに合わせて、指を咥え込んだ後ろもせわしなく収縮する。
私は入り口を広げるように、中をぐちゃぐちゃに掻き回した。


「ああん、・・・あ、あ、・・・い」
長いこと後ろを弄り続けていると、一ノ瀬が甘ったるく鳴いて肢体を捩らせた。
「カイ、気持ち良いのか?」
「あ、んんっ・・・、きもち、い・・・」
浅い呼吸を繰り返しながら、一ノ瀬が私の言葉を肯定する。
純真な身体が桃色に染まって、快感に取り込まれているのがわかる。
私は後ろから指を抜くと、とろけたそこに昂りをあてがった。
「・・・愛してる」
一ノ瀬の耳元に囁いて、ゆっくり、ゆっくり、後ろに杭を埋め込んでいく。
「あああっ!・・・あっ、あ・・・!」
一ノ瀬がつらそうに眉をひそめて、私の腕にすがりついた。
じわじわと後ろを貫かれて、細い腰が痙攣する。
「大丈夫か・・・?」
「ああ、あ・・・、全ッ然、・・・平気っ」
強気な顔をして、私に嘘を吐く。
そんな健気な一ノ瀬が、愛おしくてしょうがない。

ようやく奥まで入れると、一ノ瀬が少し安堵したような表情を浮かべる。
「フン・・・、切なそうな顔、すんなよ」
弱々しく悪態をついて、私の首に腕を回してきた。
私は今、どんな顔をしているのだろう。
「俺の、中・・・、そんなに気持ちイイの・・・?」
後ろが圧迫されているにも関わらず、一ノ瀬が気丈に笑う。
「ああ・・・、たまらない」
私の昂りを狂おしく包み込み、甘美を伝えてくる。
一ノ瀬の苦痛を和らげるべく、下肢を繋げたまま胸に唇を寄せた。
「・・・や、やんっ!いやっ、や・・・!」
突起を舐めてやると、一ノ瀬が可愛く声を洩らした。
反対側も指で優しく捏ねて、淡い快感を与える。
「あんんっ、・・・あんっ、あんっ!」
少しずつ、一ノ瀬の意識が下肢から逸れ始めていた。

おもむろに腰を動かすと、一ノ瀬が嬌声を上げた。
「あああんっ!・・・あ、ああっ!」
苦しみのせいではないそれが、私の色欲を駆り立てた。
ちっぽけな乳首を捏ね回しながら、さらに後ろを擦り上げる。
「やああんっ!あん、あんんっ!」
一ノ瀬は明らかに感じているらしく、後ろを責めると気持ち良さそうに鳴く。
「カイ、・・・凄く可愛い」
私は一ノ瀬の細い腰を掴んで、ゆるゆると後ろを擦り付けた。
「やん、やんんっ!い、きもちい・・・!」
そのたびに、一ノ瀬の裏返った淫らな声が零れる。
一ノ瀬が頬を染め上げて、放心したように宙を見ていた。

「カイ、カイ・・・」
愛くるしい恋人を呼びながら、私は腰を打ちつける。
「だめっ、だめええっ!あああんっ!」
一ノ瀬が小刻みに顔を揺らして、迫り来る快感に耐える。
私は一ノ瀬の濡れた茎を握り込むと、ぐちゃぐちゃに扱いて絶頂に追いやる。
「やだあああっ!や・・・、も、出ちゃうっ!!」
快楽に泣きながら、一ノ瀬が下肢を暴れさせる。
それでも私の衝動は止まらず、夢中で後ろを突き乱した。
「いやっ、いやああああっ!!」
一ノ瀬の後ろが急激に締まると、未熟な茎から精を吐き出す。
抑えきれず、私の欲望も中で弾けた。


「あーあ、俺、教師に手篭めにされちゃったよ」
一ノ瀬がシーツに埋もれながら、私を横目で見る。
本当に憎たらしい口だ。
しかし、一ノ瀬の処女を奪ってしまったのは事実だが。
「では見返りに、一生おまえの事を愛してやるぞ」
小柄な身体を抱き上げて、脚の上に乗せる。
「うわ、うぜー・・・」
一ノ瀬が顔を歪めて、呆れた声を出した。
「私は本気だぞ?」
あやすように一ノ瀬の顔を覗き込む。
コイツは、いつになったら心を開いてくれるのか。
意地っ張りな恋人は、傲慢に笑う。
「じゃあ、うざいぐらい俺のこと大事にしろよな」
そんなの言われるまでもない。
この先ずっと、嫌になるほど可愛がってやる。


To be continued
2008.06.16
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