ロック受話A

□時
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ロックが後ろから私の首に腕を絡め、遣り残した雑務の進行具合を眺めていました。
「まだ?」
私の耳元に唇を寄せ、早く構って欲しいと甘えてきます。
「もう終わりますよ」
最後に書面をチェックして、誤りがないか見直しをします。
私はペンを置いて書類の束を整えると、デスクのライトを消しました。
「終わった?」
ロックの軽快な声が、私の心をくすぐります。
「お待たせしてすみません」
椅子をずらして彼に向き直ると、満悦した顔が私を捉えます。
ロックがにっこり笑って、私の脚の上に跨ってきました。
正面から首に手を回し、嬉しそうに触れるだけのキスをしてきます。
唇が離れると、私は彼の髪に手を入れました。
「貴方はせっかちですねえ」
そう言いながらも、私の顔はほころんでいます。
ロックは私に髪を遊ばれて、こそばゆそうに目を細めていました。
「だって、・・・早く会いたかったんだもん」
はにかんだような表情で、頬を薄く赤らめます。

そんなロックが可愛いくて、今度は私から唇を合わせました。
柔らかく表面を啄ばみ、ときおり舌で舐め上げます。
「・・・んっ、ふ・・・」
ロックがキスに酔いしれながら、悩ましく声を洩らします。
中に舌を入れ込むと、ロックが気持ち良さそうに目を閉じました。
「んんっ、・・・はあっ、・・・だい、じんさん・・・」
口付けを交わしながら、舌ったらずな声で私を呼びます。
愛くるしいロックの声に、たまらず口内を掻き回してやりました。
「んっ、んんっ!・・・んっんっ・・・!」
ロックが小さく身じろいで、私の背にしがみついてきました。
せわしなく蜜をすすり、彼の舌を吸い上げます。
「ふ、・・・んっ、んあっ!はあっ・・・、あっ・・・」
唇を解放してやると、ロックが目をとろんとさせて、呼吸を荒げていました。
この程度でのぼせてしまうなんて、本当に貴方は可愛い。
「貴方の唇は麻薬ですね」
私をこんなにも惑わせる。
彼の口角から零れた唾液を舐めとります。
僅かな刺激にすら動じて、ロックが顔を背けました。
「大臣さんのキス、気持ち良すぎるからヤダ・・・」

ロックが私の手を取ると、それを自分の下肢に触れさせます。
そこは少し盛り上がり、衣服の上からでもわかるくらいに勃起していました。
「・・・して、・・・大臣さん」
潤んだ瞳を伏せて、ロックが恥ずかしそうに慰みを乞いました。
キスだけで感じてしまった身体は、熱を発散できずに疼きます。
「だめですよ、もう少し、キスを楽しませてください」
私は彼の下肢から手を離し、頬を撫で上げます。
貴方の焦れる姿が見たい。
乱れるほどに焦らされて、もっと私を欲しがってください。
「や、お願いっ・・・、してっ・・・、してえ」
切なそうに眉根を寄せて、ロックが私に哀願します。
私を求める彼の媚態に、狂おしく欲情が高まりました。
「可愛い・・・」

私は彼の頭の後ろを押さえると、噛み付くように口付けます。
「んんんっ!んっ、・・・やっ!」
ロックが私の胸に手を突っぱねて、キスを拒みました。
そんなに触れて欲しいのですか?
素直すぎる貴方の身体を、余計に苛めたくなってしまいますよ。
「・・・ん、んんっ、・・・ふ、ん・・・!」
私は強引に唇を貪りながら、彼のズボンの釦を外しました。
前がゆるむと、そのまま下着の中に手を入れ込んで、陰茎の周りを指でなぞります。
ロックがビクッと身体を揺らし、私のキスから逃れました。
「んっ、んっ!・・・ん、や・・・、やあっ!」
肝心の中心には触れてやらず、わざとその周辺を撫で回します。
「やっ、やだあっ!大臣さん、大臣さんっ・・・!」
ロックがふるふると顔を揺らして、そこじゃ嫌だと私にせがみます。
茎には一度も触れていないのに、その周囲はすでに先走りで溢れかえり、私の指を汚していました。
「貴方のここ、もうグショグショですよ」
厭らしくロックを見上げて、羞恥を煽ります。
辱められる言葉に、ロックの顔がみるみる紅潮していきました。
「・・・・・いじわる」
「私はいつも意地悪ですよ」
貴方と一緒にいる時だけですけどね。

「あ、・・・んっ」
相変わらず私の手は、腹の下辺りを撫で付けるだけです。
ロックが心急くように、小さく肢体を悶えさせました。
「・・・いや、・・・や」
私の上着を握り締め、温すぎる快感に耐えます。
すぐにでも触れてしまいたい。
ここをぐちゃぐちゃに擦り上げて、可愛い声が聴きたい。
「焦らされてるその顔、とても淫らですよ」
「や・・・、さわって、・・・さわって!」
ロックの半開きになった口元が、色欲を駆り立てます。
焦らされてるのは私の方ですね。
貴方のその感じている顔だけで、私の下肢が暴走してしまいそうですよ。

ロックの媚態に、私の方が我慢できなくなってきました。
私は手の動きを止めると、彼の耳に唇を這わせます。
「ベッドで・・・可愛く鳴いてください」
甘く囁いて、耳の中に息を吹き込みます。
ロックが興奮したように、咄嗟に首をすくめました。
「・・・して、・・・いっぱいして・・・」
涙声で、私にすがりついてきます。
私は椅子から立ち上がり、彼を抱き上げてベッドに向かいます。
ロックは私の肩に顔を預け、おとなしく首に掴まっていました。
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