ロック受話@

□恋
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「エドガーに、言われて来た」
私はバカみたいに口を開けて、固まっていました。
「大臣・・・さんに、奉仕してきなさい、って」
彼は恥ずかしそうに顔を俯かせながら、私に淫事を求めました。
余りに突然の出来事に、私の思考は混乱します。
「こういうのって、やっぱダメ、・・・だよね?」
確か先程まで、私は自室の机で、明日の会談の資料を作成していたはずです。
何ゆえ目の前に、私が心から求めてやまない、あの御方の恋人がいるのでしょう。
「大臣さん、俺のこと、・・・好きなの?」
ロックがちらりと、私を見たかと思うと、その目を素早く床に落とします。
言葉に詰まりました。
私の無言の答えに、ロックが続けます。
「もし、俺のこと、嫌いじゃないなら、・・・」
ロックはその言葉を最後まで言わず、黙って私を見ていました。

思いもかけない事が、今、私の元で起ころうとしていました。
嗚呼、エドガー様。
貴殿は本当に手酷い仕打ちをなさる。
これも、『お仕置き』とやらの一環なのですか・・・?


私は自室の堅い椅子に座ったまま、立ち上がることができませんでした。
ロックがおもむろに、私の前に跪きます。
そして、たどたどしい手付きで私の前を寛げました。
「お、お辞めください・・・っ!」
私は曖昧に、抵抗らしからぬ抵抗をしてみせます。
エドガー様の手前、無下に抗うことはできず、あっさり彼の手に捕まりました。
「大臣さん、気持ち悦くしてあげるね」
上目遣いで艶かしく私を見上げると、ロックが私の下肢に視線を戻しました。
ロックは私のそこを掴んで、舌を這わせてきます。
「どうか、そのようなお戯れは・・・っ!」
口では拒みながらも、私の下肢は確実に熱を持ち始めていました。

ピチャピチャと、私のそこから厭らしい音が聞こえてきます。
ロックの赤い舌が、私のそれを丁寧に舐め回していました。
ああ、このような事は決してあってはなりません。
陛下に命ぜられたとはいえ、ロックの献身を受け入れてしまう私は、なんと卑俗な生き物なのでしょう。
己を叱責していると、ロックの小さな口が私の勃起したそれを、ぱくりと咥えました
「・・・ん・・・んっ・・・」
まるでそれが自分の好物であるかの如く、さも美味しそうに目一杯口に頬張ります。
そして頭を動かして、じゅぷじゅぷと扱き上げました。
伏し目がちに私のそこをしゃぶる姿に、頭が沸騰してきます。
私の下肢の欲望は、着実に質量を増していきました。

「んんっ・・・、んっ、んっ・・・」
彼は咥えながら、苦しそうに声を洩らします。
すでに私の昂りは、大変な事になっていました。
折に触れて、ゴクンと喉を鳴らし、私の先走りを飲み込む音が聞こえます。
その実情に、眩暈がしてきました。
暴走してしまった私のそこは、迫り来る射精感を抑え切れません。
「もうっ・・・、離しなさい・・・!」
下肢の頭を退けようと、サラリとした銀髪に手を入れます。
私は頭を掴んで、限界寸前の昂りを口から引き剥がしました。
それと同時に、ロックの顔に、私のほとばしりを降り撒いてしまいました。


「はあ、は・・・」
私は荒く息を吐きながら、快感と罪の意識に囚われていました。
無意識に、艶かしく、ロックが口の端に付着したそれを舐め取ります。
ぴちゃり・・・と水音が、室内に小さく響き渡りました。
私の欲情は止められなくなりました。

たまらずに、手近にある狭いベッドに、ロックを押し倒します。
「・・・あっ!大臣さんっ!」
衝動に駆られた私の行動に、ロックが慌ててもがきます。
せわしなく彼の下肢を露出させると、早急に陰茎に舌を這わせました。
「いやっ、大臣さん!俺のはしなくていいから!」
ロックが私の頭を押さえ付けて拒絶します。
そこまで貴方を頑なにしてしまうのは、エドガー様のせいなのですね。
「俺は大臣さんに、気持ち良くなって貰うようにって・・・」
また恋人の命令ですか。
「エドガーに叱られる・・・」
叱られてしまえばいい。
そうしてお仕置きを受けて、また私のところに来ればいい。
私の心理の奥底に、醜い欲の塊があるのだと、気付いてしまいました。
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