ピアノの森小説

□雨音
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私がカイを世界に連れて行く。
その言葉を本気にしていたのは、どうやら私だけだったらしい。
彼女も彼自身も、私の思惑を理解していなかった。
コンクールの地区予選すら通過できなかったが、一ノ瀬は常人には計り知れない可能性がある。
このまま埋もれさせてしまうには、惜しいほどの才能。
夏の雨が降りしきる中、私の思いは確実に固まっていった。


一ノ瀬が私の差し出したタオルを受け取る。
「これで、取り引き終了だな」
雨に濡れた髪を拭きながら、すがすがしい笑顔を向ける。
その笑顔とは逆に、私の表情は曇っていた。
「もう、レッスン室には来ないのか・・・?」
それだけが心残りだった。
出来る事なら、ピアノを続けて欲しい。
「さあな」
コンクールが終わったあと、一ノ瀬がここに来たいと言った。
私の部屋に。

「レッスン室は開けておくから・・・、好きな時にいつでも来なさい」
ピアノの事もそうだが、私が一ノ瀬と繋がりを持っていたかった。
未だに、この子供の考えている事はわからない。
一ノ瀬は、流されるままに私の手を受け入れ、腕の中で可愛く鳴く。
「そんなに俺が恋しいんだ」
悪戯に魅了する瞳。
しかし、そこから一ノ瀬の本心は読み取れない。
私をからかっているだけなのだろうか、それとも・・・。
「俺、一応落ち込んでんだぜ?ピアノの話なんてやめろよ」
ソファに腰を落ち着けていた私の首に、腕を絡めてくる。
一ノ瀬は絶対に、好意の言葉を口にすることはしない。
「慰めてくれるんだろ?」
こうやって私をたぶらかし、面白がっているようにも窺える。
私はいつも、この妖艶な姿に惑わされるだけ。

雨で冷えた体温が、私の首筋から熱を奪っていく。
「湯を入れるから、風呂に入りなさい」
一ノ瀬の腕を振り解き、濡れたシャツの釦を外す。
「ヤダ せんせーが暖めてよ」
わがままな手が、私の動きを止める。
一ノ瀬はそのまま自分でシャツを脱ぐと、それを床に投げ捨てた。
白く、滑らかな肌が、猥褻さを醸し出す。
「そんな風に誘われたら、手加減できなくなるぞ」
軽く腰を引き寄せて、一ノ瀬を見上げる。
蔑むような顔が私に向けられた。
「阿字野の手加減は、全然手加減じゃねーだろ」
確かにそうかもしれない。
一ノ瀬が淫らに喘ぐ様に、どうしても抑えがきかなくなってしまう。

薄い胸に唇を落とし、温もりを送り込む。
わざと突起を外すように舌で舐め上げると、華奢な身体がぴくりと震えた。
「小学生に・・・っ、こんなことしていいと、思ってんの?」
一ノ瀬の声が少し上ずって、感じ始めているのがわかる。
「淫行教師」
この子供は自分で誘っておきながら、そういう事を言う。
私を貶めるのが、余程好きみたいだな。
「少し黙りなさい」
私は胸から唇を離すと、生意気な唇を塞ぐ。
「・・・っ、んっ・・・」
両手で頬を挟み、柔らかく口付けた。
口内に舌を潜り込ませて、くちゅくちゅと蜜を絡める。
「は、・・・んっ、ん・・・」
ゆるく中を掻き回すと、一ノ瀬の腕が控えめに私のシャツを掴んだ。

私は一ノ瀬の頬から手を移動させて、両脇の下に優しく添える
「・・・んんっ、ん・・・、んんっ!」
脇を支えつつ親指で乳首を弄ると、一ノ瀬の身体が僅かに身じろいだ。
口の中で逃げる舌を捕らえて、強引にキスを強要する。
「んんっ・・・、んっ!・・・はっ、・・・やあっ!」
一ノ瀬が顔を背けて、唇を離した。
「手加減しないと言っただろう?」
小ぶりな乳首を捏ねながら、一ノ瀬を挑発する。
私の表情は、余裕そのものだ。
それとは対照的に、一ノ瀬は目の端に涙を湛えていた。
「・・・っ、バカ!・・・変態!変態!」
顔を赤らめて、私を睨む。
可笑しくて愛しくて、たまらない。

なぶっていた胸から手を離し、今度は舌でそこを苛める。
「んっ・・・、あっ、あっ!」
ぬるっとした感触に、一ノ瀬が可愛らしく声を洩らした。
細い腰を抱き込んで、乳首をキツく吸い上げる。
「ああっ!あ、・・・や、や」
一ノ瀬が私の頭を押さえて、引き剥がそうとする。
私は先端を突付きながら、反対側の手で一ノ瀬の前をまさぐった。
「や、やんっ・・・!あ、・・・ああっ!」
上と下を責められて、一ノ瀬の身体が小さく震える。
軽く乳首を噛むと、次第に茎が勃ってきた。
私に快感を教え込まれた一ノ瀬は、微かな愛撫にすら反応する。

崩れ落ちそうになる身体を支えて、一ノ瀬の半ズボンの釦を外す。
「・・・はあっ、・・・あっ、あ・・・」
私の口で散々になぶられた乳首は、ぷっくりと勃ちあがって唾液まみれになっていた。
そこに指を滑らせると、一ノ瀬の高い声が上がる。
「あんんっ!あ、やだっ・・・、やあっ!」
ぬるぬると擦り付けながら、一ノ瀬の下肢をあらわにしていく。
下着も一緒に脱がすと、すでに勃起したそれが顔を覗かせた。
「や、・・・いやっ!阿字野、・・・阿字野っ!」
指先で乳首を押し潰すと、一ノ瀬が泣きそうな声で私を呼ぶ。
もう立っていられないというように、細い膝がガクガクと揺れていた。

私は一ノ瀬の幼い肢体をソファに押し倒して、大きく足を開かせる。
慌しく下肢に顔を埋め込んで、ちっぽけな蕾に唇を押し付けた。
「ひっ・・・!や、やああっ・・・!」
一ノ瀬が嫌がって、私の髪を握り締める。
後ろに蜜を塗り付けて潤すと、待ちきれずに指を飲み込ませた。
「あああっ!あ・・・、あんっ・・・!」
下肢を捩りながら、一ノ瀬が甘美に囚われる。
「可愛い・・・」
浅く指を出し入れさせて、後ろをほぐす。
すぐに指を増やして二本目を入れると、それだけで中がいっぱいになった。
「やっ、・・・やんんっ!やだあっ・・・!」
「相変わらず、カイのここは狭いな」
こんなに狭いところに私のものを入れるという想像をするだけで、欲望が弾けてしまいそうになる。

ズルズルと後ろを擦りつけると、一ノ瀬の茎から止め処なく蜜が溢れてくる。
「あん、ああんっ、も・・・、や、・・・やめろっ!」
一ノ瀬が濡れた声を洩らして抗議する。
私は後ろを犯しながら、一ノ瀬の髪を掻き上げた。
「気持ち悦すぎて嫌なのか?」
「ああっ、あ、・・・だまれっ!ヘタクソ!」
下手とは心外な。
こんなに感じてるくせに、どの口がそんな事を言うのか。
「もっと苛めて欲しそうだな」
私は無理矢理に、もう一本指を咥え込ませる。
「やあああっ!ああっ、だめえっ!」
一ノ瀬が悲鳴を上げながら、肢体を悶えさせた。
キツすぎるそこを掻き回すと、一ノ瀬が切羽詰まったように私のシャツを掴む。
「やだっ・・・、やああんっ!・・・出る、出るっ!!」
びくびくと腰を跳ね上げて、一ノ瀬が未熟な茎から白濁を零した。
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