他ジャンル
□狂愛主義者と被虐性欲主義者
2ページ/4ページ
どうしよう。
嫌だ。
嫌われたくないよ。
嫌だよ。
「嫌いにならないで・・・」
「どうしたの?俺は好きだよ?嫌いにはならないよ。」
「本当に?」
「本当に。」
「腕をもいじゃっても?」
「腕を捥がれても。」
「足を切っちゃっても?」
「足を切られても。」
「目をえぐっても?」
「うん。目を抉られても、大好きだよ?」
「本当に?嘘じゃないの?」
「嘘じゃないよ。」
そう言って彼は私を抱きしめてくれた。
暖かい。
腕をもいじゃったらこうやって抱きしめられなくなるから、やっぱり腕をいる。
それに彼の作るごはんは美味しい。
だから、作ってほしい。
これからもずっと。
私は彼の肩に顔を押し付けて目を閉じた。
手を彼の肩を掴んでいる。
少しづつ手に力を入れる。
こうやっていけば、彼の肩に私の指が埋まっていく。
ブチブチって。
.