WJ系
□天地逆転の末
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「では、これで失礼します」
「あぁ。また明日。」
にこっと玉章は今まで話していた生徒会のメンバーと別れると玉章は生徒会室の会長の部屋へと続くドアを開けた。
中で犬神が待っているはずだ。
今日も意味のないような話合いだったな。と玉章は一人ため息を吐いた。
「待たせた、犬神。帰る 「遅いぞ、玉章」
「・・・」
「え・・・あ。いや・・・あの。これは」
「何しているんだい?」
「た・・・玉章の真似・・・なんちゃって?」
中で待っていた犬神は玉章がたまにかけている(花粉対策)伊達メガネをかけて、彼の特等席である会長の椅子に深く座り込みふんぞり返って、先ほどの台詞を言ったのだ。
馬鹿だとしかいいようがない。
犬神が慌てて立ち上がって、帰る用意をしようとしているのはやや冷ややかな目で見る。
「犬神」
「な・・・なんぜよ?」
「君にはいつも、あんな風に見えていたのか?」
「いや・・・別にそうでもないき。」
「そうか・・・」
「・・・」
怒らせたのだろうか?
不安になってきた犬神は玉章を覗き込む。
玉章はしばらく考えたのちに、ニタリと笑った。
その顔はいたずらを思いついたような顔。
さらにそれよりももっと酷いことを思いついたときの顔だった。
「そこに座れ。犬神」
「いいがか?」
「いいから。」
犬神が椅子に座ると玉章はその横に跪いて頭を下げた。
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