WJ系

□あの差はずるいと思う
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目の前には己の胸板に額をくっつけて擦り付けてくる昼の己。

精神世界に来たと思ったらすぐにこれだ。

可愛いと抱きしめようと思ったが、しばらくは放っておくことにしてみた。

すぐに飽きてしまうだろうと思っていだが、この体制がもうだいぶ続いている。

その間、夜のリクオは手持ち沙汰になりそっと昼のリクオの腰を撫でていた。

幼稚体形といえば、怒られるので口にはしないが、まさにそれ。

肉つきのいい腰に、その下にある丸っこい臀部。

ばれないようにちょっと触ったりはするのだが、今回は形をなぞるように触る。

いつもなら怒るか、慌てるかなのに。

どうやら今日の昼は己の胸板にご執着らしい。

こうして密着できているので嬉しいから、別にどうだっていい。

そろそろ、直で触っても怒られないだろうとそっと裾を上げようとしたときだった。


「ずるい!!!君はずるい!!!」

「へ?」

「ずるいよ。ちょっとは僕に頂戴!!!」

「・・・なぁ、何をだ?」


急に言われても意味がわからない。

顔を上げた昼は拗ねたような顔をして見上げてきた。

ずるいとはなんだ?と夜は首を傾げる。

が、昼はそれに答えることはなく再び胸板に己の額をなすりつけた。


「ずるいよ・・・」

「おい、だから。何をだ?」

「・・・だって・・・」

「?」


昼はぽつりと呟き始めた。


「背が僕より高い。」


そういって、ちらっと見上げてくる。







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