WJ系

□いろは唄
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君が望むのならば 犬のように従順に

いつでもこの体を交換してあげるよ。

紐に縄に鎖に 繋がれてあげませう

それで、君が満足するなら。

それはとても安いものだと思うんだ。

僕の自由はそれぐらいの価値もないと思っているんだけど。

あるいは子猫のように 愛くるしく君を

指で足で唇で悦ばせてあげませう

恥ずかしいけど。

それで君が喜ぶなら安いとやっぱり思うんだ。





「リクオ君が好きなの」

「ごめんね」


あの人以外の奴に好かれたところで僕にはなんのプラスにもならない。

思い浮かぶのは百鬼夜行の主。

彼が欲しい。

どちらが先に相手に溺れただとか

僕にはそんなことはどうでもいいんだけど。

というか、この点に関しては僕が先だ。

普段は僕の中で眠っているから話すことはないのだけど

僕だって知りたいのに。

彼のこと、もっともっと深くまで。

なのに、話せないなんて


僕は人間でどうしても君みたいには慣れないんだけど

染まりたいんだ 君の色に

って言ったら君はなんて顔するんだろう





例えば椿のように 冬に咲けというなら

人間だから無理なのは無理だけど頑張るよ。

雪に霜に身体を 晒して生きませう

寒いけど、君がそれで満足するなら

あるいは気高ひ薔薇の 散り際が見たいなら

それって死ねって言ってるんだよね? 

首に髪に香りを 纏わせて逝きませう
いいよ。

二人で一緒に逝こうよ。


骨の髄まで君の色に染まっても 染まってもまだ

それだけじゃ 物足りないの

そう思うのはおかしいかな?

でも本当なんだ

こうやってみんなでお昼食べているのに考えるの君の事だけ


君の為ならなんだってやれる

変わりましょう あなたの為に

この純粋さだって捨てたって構わないよ。


堕ちましょう あなたと


どこまでも






なんてね?

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