WJ系
□デートには動物
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「そうじゃなくって」
「?」
「僕と・・・」
「え?」
握られた手をグイっと引けば簡単に腕の中に転がってくる。
小さい体を抱きしめる。
うしろの方で犬が吠えてるが無視だ。
「リクオくん、僕の妻に「なるか、離せ狸」
「・・・」
「・・・」
まだ、夕方なのにそこにいたのは夜の彼。
もちろん慌てて離す。
「オレのリクオを勝手口説いてんじゃねぇよ。」
「誰のリクオくんでもないはずさ。ナルシスト」
「うるせぇ」
「譲らないよ。君ごと愛してもいいけど?」
「吐き気がする。」
「僕もさ。」
でもいいか。
今日は手も繋いで、可愛い顔も見れたし。
何より、実家にくるようにも約束した。
君よりも一歩先に進んでると思うけどね。
「じゃ、今度の休みに来るように言っておいてくれよ。」
「誰が」
「さらばなり」
どろんっと僕はその場から消えた。
END