WJ系

□二代目の嫁
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『あんたのその笑顔に救われるな』


あの人はそんな事も言ってたなぁ〜なんて、どこか他人事のように彼の遺影を見ていた。

不思議と涙は流れてこない。

周りの人に『お悔やみ申し上げます』なんて頭を下げられたので下げ返す。

それの繰り返し。

ちらっと幹部の方を見れば首無さんは泣いていた。

珍しいなぁなんて思ってしまう。


(・・・慕われてたのね)

「お母さん」

「ん?どうしたの、リクオ」

「どうして、みんな泣いてるのかな?」

「悲しいのよ。お父さんがいなくなっちゃって」

「じゃ、お母さんも?」


どちらかと言うと私にそっくりな息子を抱えて、綺麗に花に飾られた夫を見る。

息子も自分のお父さんが死んだのは分かるみたいでいつもよりは元気がなかった。


「そうね。お母さんも悲しいわ。リクオも悲しいでしょ?」

「うん・・・もう遊べないもんね・・・」

「お父さんかくれんぼ得意だったもんね。」

「僕だって得意だよ。すごいんだから!」

「じゃ、今度はお母さんとやろうか!」

「うん!絶対だよ」


嬉しそうに笑うリクオを見てると自然と私も笑顔になる。

会話が不謹慎だと思うのだけど、彼の横だと許される気がした。

寝てるだけで、いつか笑いながら起きてきてくれそうな気がした。













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