WJ系

□デートには動物
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電車の都合で着くのが夕方になってしまった。

それでも行けば彼は笑って迎えてくれるだろう。


「やあ。リクオくん」

「ばうっ」

「いらっしゃい。玉章さんに犬も〜」


ふふっ。

犬を連れてきて正解だったな。

女の子(違います)は可愛いものを見ると突然無防備になるというのは合っていたようだ。

あはは〜なんて犬と戯れている姿を見ると和んでしまう。

夜はあんなのになってしまうが、それはそれ。

これはこれだ。


「そうだ。今日はどこ案内すればいいのかな?」

「前に来たときにおいしいうどん屋を見つけてね。そこに行こうと思うんだ。」

「でもそれじゃ・・・犬はどうするの?」

「大丈夫。心配ないさ」

「そうなの?お散歩でもしようと思ったんだけど」


散歩だと!!!

それって動物ずれのカップルがやる王道じゃないか!!

川原で手をつなぎながら歩く。

いい!!!

ナイスだ、犬!!!

犬神の方は役立たずだったが、お前はなんて役に立つんだ!!!


「散歩に行こうか」

「え?でも、うどん屋は?」

「四国の方がおいしいよ。それに僕の手作りの方がおいしいからね。今度作ってあげようか?」

「ほんと!?やった、食べてみたかったんだよ。」

「そうかい。今度四国にくるといいよ。」

「うん。そうさせてもらうよ。」


これで家に呼ぶ口実ができた。

その間にもリクオくんは犬の首にリードをつけている。










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