小説

□ぬいぐるみ
1ページ/1ページ

シャオランがさくらから、思いを告げられ、香港に帰ったところから、物語は始まります。

香港に帰ってきたシャオランは一点を見つめていた。

そう、さくらからもらったくまのぬいぐるみである。

「さくら・・」

本当は帰りたくなかった。だか、手続きや、クロウカードのことは母上に報告に帰らなけばならなかったのだ。


「きっと、アイツさみしがってるだろうな。」


そう思うと胸がギュッと、締め付けられた気がした。

「ぬいぐるみ、急いで作ったのかな?」

所々、糸が出ている。

シャオランはクスッ!っと笑うと、ぬいぐるみを胸に抱えた。

会いたい。

どうしようもなく会いたい。

せっかく思いが伝わったと思ったのに、すぐに離れなくてはならなかった。

下に目をやる。

くまだ。

そう、さくらとぬいぐるみで、つながっていると思うだけで嬉しい。

さくらも同じこと思ってるだろうか。

ムクッ!

ガサガサ。

シャオランはさくらに手紙を送るべく、便せんを探しはじめた。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ