NOVEL
□Last Revolver
1ページ/8ページ
「さようなら、愛しい人」
何て…最低で最悪なクリスマスだろう…
私はどこか冷めた思考でそう思った
昨日、家に届られたクリスマスプレゼント
それは重く、冷たく心まで冷やしていくようだった
せっかくのクリスマスなのに、雪も降ってとても美しいのに…
まさか、仕事が入るなんて……
でも、組織の…、ボスの言う事は絶対だ
従わなくてはならない
昨日、組織から送られたクリスマスプレゼント
実弾入りのリボルバー
本当なら……
こんなことにならなければ……、
今日は彼と…、カムイと一緒に過ごすはずだった
一緒にデートをして、プレゼントを渡して、いつものように笑いあって……
傍にいるだけで、凍っていた心を優しく溶かしていくような、
幸せな暖かさで満たされているはずだったのに……
今は…、心が痛い……
右手でリボルバーを握り、目の前に向ける
何で、こんな事になったんだろう……
昨日から繰り返される自問が頭の中を廻る
ゆっくりと標準を揃えた
何で、こんな事になったんだろう……
何で私は、カムイに銃を向けている………?
。