NOVEL
□HAPPY BIRTHDAY T.S
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「あっもしもし、ツっ君?うん、京子だよ。そっちは元気?
…私は元気だよ。獄寺君たちは?
…そうなんだ!よかった〜。
うん、大丈夫だよ。
それでね、今日はツっ君に言いたいことがあって電話したんだ…。」
1年前…
10/14
「ツっ君、誕生日おめでとう!!」
「ありがとう。京子」
私たちが高校3年生の時、私がツっ君の恋人になって3年が経った時
私は去年と同じように誕生日プレゼントを渡した
「これはツっ君に」
「いいの?こんな物貰っちゃって…」
「いいよ。それに前私が貰ったプレゼントのほうがすごかったし・・・」
去年、私の誕生日にツっ君はペンダントをくれた
それはさりげなくだけど凝っていて、たぶん高校生が買うには高かいと思った…
「いいんだよ!!あれはオレが好きであげたんだから…」
「それは私も同じ気持ちだよ。だから気にしないで…?」
「「………」」
「「あはは……」」
なんだか2人して同じことを言ったのが面白くて笑ってしまった…
11/5
「京子、進路は決めた?」
高校卒業後の進路で学校があわただしくなってきたころ
ツっ君が聞いてきた質問に私は答える
「私は大学に行こうかなって思ってる。ツっ君は?」
「オレも…一応…」
「へぇ〜ツっ君はどうしようって思ってるの?」
私はこのときツっ君も大学に行くものだと思っていた…
「オレは…イタリアに行こうって思ってる…」
「イタリア…?」
イタリアってあの世界地図でしか見たことがないあのイタリア…?
「うん。オレの親戚がイタリアで会社やってるから行こうと思ってるんだ…」
「そうなんだ…」
じゃあもうツっ君とは別れなきゃいけないの…?
もうツっ君のこと忘れなきゃいけないの…?
そんな不安と悲しみが一気に私に押し寄せてきた
「それでね、思ったんだけど…」
3/21
私は空港にいた
イタリアに行くツっ君たちを見送るために…
「京子、これ持っててくれないかな?」
ツッ君から渡されたのは小さな小箱
「これは?」
そう言ってツっ君を見る
「約束のしるし。あれだったら捨ててもかまわないから…」
約束…
2人で進路について話したとき、ツっ君と約束した…
「…わかった。じゃあね、行ってらっしゃい。ツっ君」
「……行ってきます…!!」
10/14
「あっもしもし、ツっ君?うん、京子だよ。そっちは元気?
…私は元気だよ。獄寺君たちは?
…そうなんだ!よかった〜。
うん、大丈夫だよ。
それでね、今日はツっ君に言いたいことがあって電話したんだ…。
うん。誕生日おめでとう。
私、ツっ君が迎えに来てくれるのずっとまってるから。
その時は約束のしるしの指輪、ツっ君が私の指にはめて…?」
HAPPY BIRTHDAY!!
TUNASOSHI SAWADA!!
あとがき