NOVEL

□HAPPY BIRTHDAY K.H
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※オリキャラ注意

散歩なんてしなければよかった…

なんとなくだった。

明日は雲雀さんの誕生日だからプレゼントを買いに行った帰り道
きれいに晴れていたから何となく散歩したくなった。

それだけ…

でもそれがいけなかった。

散歩がてら立ち寄った神社で楽しげに談笑する男女
女の人の方は知らない
でも巫女服を着ているからおそらくこの神社の巫女だろう。

問題は男の人の方
その人はあまりにも見知っている人でしばらく私は茫然としてしまった。

夜の闇のような黒髪と瞳
そして少し不敵な感じに笑った笑顔

(雲雀さん…)

これがもし他の人ならここまで驚かないだろう
あの雲雀さんだから驚いていているのだ

人と関わることを嫌うあの人がここまで親しげに話していて
まるで恋人同士のような…

そこまで考えて私は考えを振り払うように家へと足を向けた



次の日

私は雲雀さんと一緒に部屋にいる
その前に沢田さんたちが開いた誕生日パーティーのせいか
雲雀さんは少し疲れたようだったけどいつもと変わりは無かった
だから私もいつもと変わりがないようにした

でもずっと昨日見た場面が何度も頭の中に浮かんでくる

あれは別人かもしれない
っと思ったけど私が雲雀さんを見間違えるはずもない

じゃああの雲雀さんは…

「ねぇイーピン。何か隠し事してない?」

雲雀さんのその一言に私はとても驚いた
でも平静を装って

「なんでですか?」

っと言った
そしたら呆れたように

「なんでって今日君一度も僕と目を合わせてない」

っと言って

「それから恋人である僕に隠し事は許さないよ」

と言った

もしこれで昨日のことを言ったらどうなるんだろう
それを考えると私はとても怖かった
もし別れようと言われたら…
でも言わなかったどうなるだろう…
そう考えて結局私は言うことにした

「あの…雲雀さん。昨日神社で女の人と話してましたよね…?」

雲雀さんは「昨日…?」っとつぶやくと思いだしたように

「あぁ!!聖姫のこと」

っと言った。

「そういえばイーピンは会った事が無かったね。
前に中学の時からの付き合いの情報屋がいるって言ったことなかったけ…?」

そこまで言われて思い出した
確かに前そんな人がいるって言っていた
それでたしか、その人は風紀委員の先輩で姉弟子でもあるって言っていたような気が…

「何?嫉妬してくれたの?」

そう言われて私は俯いた
だって図星だったし、勘違いして気恥ずかしいしで絶対赤面してるもの!!

恥ずかしくて雲雀さんが見れない…

そしたら雲雀さんが近ずく気配がして顔を上げると雲雀さんは私を抱きしめた
そして耳元で

「言っておくけど僕が愛してるのはイーピンだけだからね。」

っという声が聞こえた。

というかもう恥ずかしさでまともな思考が残っていない!!
また俯いた私の頬に雲雀さんがキスをしたのがわかった。

そして

「まだ言ってないことがあるんじゃない?」

と言う声も
そう言われて私はあわてて

「ごめんなさい。勘違いして」

っと言った
そしたら雲雀さんは「違うよ…」っと言って小さくため息をついた

「今日は何の日?」

そう言われてやっと気が付く
そういえば沢田さん達とパーティーした時もきちんと言っていなかった

「お誕生日おめでとうございます。雲雀さん」


HAPPY BIRTHDAY
 KYOUYA HIBARI




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