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□〜〜鬼ごっこ〜〜
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「いつまで逃げる気?」

「そっちこそ、いつまで追い掛けて来るつもりなんですか?」





スガガガ!


ドカァアン!





「……お前ら、いつまでやってるつもりだ?」







〜〜鬼ごっこ〜〜








今の状況を簡潔に言うと…、黒い狂犬(?)に追い掛けられてる。


弁明も受け付けずにトンファーを振り回してくるから迷惑極まりない。



「いい加減観念したら?」

「激しく遠慮しますよ。」




本気で誰かなんとかしてくれ…。




俺は雲雀さんの攻撃を避けて、遠くの方に視線をやりながら何故こうなったかを考えた…。








《回想》

――――約二時間前。


《沢田綱吉、今すぐ応接室に来て》



昼休みの学校。
屋上で昼食を取り教室に着いた直後、そんな放送が流れた。

クラスの奴らは青ざめた顔でこちらを見てくる。


「えぇえぇぇ〜?!!。な、何で俺?!。今日俺何もやってないよ?!
(めんどくせ…)」

「雲雀の野郎〜!、直接呼びに来ずに放送なんかで十代目を呼び出すとは!。果たす!」

「ハハハ!。ツナって人気者なのな〜!」


友達…なのかどうか甚だ疑問な二人が、それぞれ全く別の意見を言った。


「いやいや、そんな人気要らないし!
(迷惑だし…)」

「十代目!、心配しないでください!。
自分も行きますから!!。」

「だ、駄目だよ獄寺くん!。応接室はダイナマイト持って行く所じゃ無いでしょ?!。」


獄寺は一体何処から出したのかと思う程のダイナマイトを取り出した。

あれは未だにこの俺にも分からない謎である。


「いいや!、今度は絶対に仕留めます!。」

「い、いいって!」


精々頑張ってくれ。



というか、いっそのこと雲雀の奴と自決してくれないだろうか…?。



「よし、早速応接室に行《言い忘れたけど、沢田綱吉以外は応接室に来ないでね。もし群れて来たら、咬み殺すよ。ブチッ》
……………。」


「え"ぇぇえぇ〜!!?。
ちょ、マジで〜?!!
(チッ)」

「気にしないで下さい十代目!、たとえ雲雀のヤロウが拒否しようが何だろうが俺は十代目に付いて行きます!。」

「あ、ありがとう獄寺くん…。
(付いて来んなよ、ってか寧ろ逝け。)」

「ハハッ、たまには獄寺も良い事言うのな〜!」

「何だとこの野球バカ!」



そんなこんなで、俺達は応接室に来た。










………のだが、


獄寺と山本は応接室に来て早々雲雀に咬み殺されたのだった。



《回想終了》





うん。


とりあえず、回想したはいいけど…、



どこにも俺が咬み殺されるような理由はない気がするんだけど。




炎の噴射を使って雲雀さんのトンファーを避けながら、溜め息をついた。

胃に穴が空いたらどうしてくれるんだ……。



「いい加減に教室戻りたいんですけど」

「じゃあ早く咬み殺されてよ。」


……咬み殺されたら行く所が教室から病院に変更されちまうじゃん。

てか、即答かよ…。





ふと見渡すと、いつの間にかさっきまで居た筈のリボーンがいない。

めんどくさくなって帰ったなあのヤロウ。



「何で俺が咬み殺されなきゃいけないんですか。」


ガキン!


グローブの甲でトンファーを受け止めながら聞いた。

剣で言うと鍔迫り合いのような状態だ。



「………。」



雲雀さんは答えない。

もうほとんど廃墟と化した応接室に沈黙が落ちた。







どれくらい時間が経ったかは分からないけど、唐突に、雲雀さんは言った。




「……ムカつくから。」







……………。









「はぁ?!」


え、いや、ちょっと待て。

俺ってそれだけの事で追いかけられてたのかよ?。




「何でですか?」

「何か見ててムカつくんだよ。
特にその目。」

「……目?」




目って…、なんの事だ?。


特に目の色が変だったり、雲雀さんを睨んだりしたなんて事は無い……はず。




俺が頭の中の記憶をひたすら掘り返していると、それに気づいたらしい雲雀さんが淡々と俺に言い放った。


「その、暗い瞳。世界には自分一人しかいない、っていう孤独の瞳。

やめてよ。見ててムカムカする。」





俺は言葉が出なかった。



まさか雲雀さんにそんな事を言われるとは……







「ねぇ、聞いてる?」

「!、……雲雀さんには、関係無い事でしょう………」



俺は言ってしまった。


後々後悔するであろう言葉を…。




「ふぅん。
じゃあ、関係が有ればいいんだね?」

「…は?」

「今から僕、君と付き合う事にしたから。」

「……え?」

「という訳で、やめてくれない?。その瞳。」

「ちょ、ちょっと待って下さいよ!。何でそうなるんですか?!」


あまりにも話が飛躍してて頭が追い付いて来ない。

いつの間にか鍔迫り合いの状態は解けていて、俺と雲雀さんは向かい合う形になっていた。


「だって、そうすれば君は一人じゃないでしょ?
隣には僕がいるじゃない。」







俺は今度こそ頭が真っ白になった。


顔に熱が集まるのが嫌ってほど分かる。

正直言って結構うれし………って、














――――Σはっ!!。





「お、俺はホモじゃないんで、お断りします。」

「そう。



じゃあ鬼ごっこしようよ」


「……………はぁ?」

「僕は君を追いかけるから、君は逃げてね。
捕まったら付き合ってもらうから」


「……え"」

「じゃあ十秒数えるから、スタートね。
1、2…」

「Σえぇぇえぇ?!」



俺は訳がよく分からないまま走りだした。












――――鬼ごっこ――――


(絶対に捕まえるよ。
だって君に一目惚れしたんだから)

(なんでこんな事になってんの?!)











〜〜後書きと書いて謝罪と読む〜〜



すいません。

なんかもうホントすいません。

つか、誰だよあの二人。
偽者になっちゃったかもしれません。
てか、偽者です。

あぁ、もう謝罪の言葉しか出てきません。

本当ごめんなさい(土下座)。




        by久遠。


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