気ままに戯文

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◆人気者01 

withラウンズ



「クラウス殿下」


ある時、皇帝から緊急召集があり『極秘』と言われナイトオブラウンズに伝えられたのは、クラウスがブリタニアの皇子だという事だった。

スザクは事前に知っていたが、クラウスと面識のないメンバーや、学園で知り合ったジノとアーニャは酷く驚いていた。

ブリタニア宮で顔合わせをしたラウンズの反応にクラウスは困ったように苦笑した。


「あの、一応、血筋は皇族らしいのだけれど、私にはまだ皇子としての行動と責任を全うするだけの能力は無いので…だから、目下の所は皇子と呼ぶのは止めて頂きたい。出来れば、敬語も」

「…しかし、クラウス殿。やはり、やんごとなき身分の方でいらっしゃいますから」


ナイトオブワン、ビスマルクが戸惑いを露わにして言う。すると様子を見ていたルキアーノがけたけたと笑い出した。


「なんだァ、変わった皇子サマだなぁ。『無血作戦のクラウス卿』って言うからどんなヒポクリットかと思ったが…なかなか面白そうだ」


ちろりと舌なめずりしてルキアーノはクラウスの頭から爪先まで舐め回すように不躾な視線をよこした。その瞳には、獣性が見え隠れしている。しかしクラウスは「やっぱり物珍しいのかなぁ…」と遠慮の欠片もないルキアーノを見つめ返した。


「ああ、私も気が合いそうだ。知っていると思うが、私はノネット・エニアグラムと言う。よろしく、クラウス」

「はい。よろしくお願いします。たしか、コーネリア姉上とは…」

「うん、同じ学校に通わせて頂いたよ」


にこり、と笑ってノネットと話すクラウスに他のナイト達も気さくに話し掛けるようになるのにさほど時間は掛からなかった。


「なあ、クラウスの好みってどんなタイプなんだ?」

「私も…気になる」


ジノの問い掛けにアーニャが頷いた。クラウスは首を傾げてしばらくスザクと顔を見合わせて、スザクが期待と不安の入り混じった表情を浮かべたのを認めてくすりと小さく笑った。

ジノとアーニャの方へ向き直って、微笑んだまま、無言でクラウスはスザクを指で指し示した。途端、スザクが緩む口元を抑え切れず笑う。

だが、その意味を理解したラウンズの中には落胆と驚きの悲鳴を上げる者もいた。


「そ…そんなの聞いてない!クラウス、私と結婚してくれ!」

「げ…お前、趣味悪いぜ?なんでナンバーズ上がりと…」


ジノとルキアーノがクラウスに言うが、

2008/11/16(Sun) 22:11

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