気ままに戯文
基本連載主。名前はデフォ固定
◆逆夢であれ(スザク予知夢?)
最近、妙な夢を見る。
クラウスは悲しそうに笑う。震える体を抱きしめる。
何故か僕はそれに触れられない。
クラウスが歩き出した。慌てて追いかける。しばらく行くと、彼は誰かを抱きしめた。
あれれ。おかしいな。
僕の見間違いで無ければ、彼は僕と…ルルーシュを抱いている。
「さようなら、遠い未来で」
何かクラウスが囁いた。良く聞こえない。
でもクラウスに抱かれている僕とルルーシュは泣きそうだった。何て言ったんだろう。
「さようなら、遠い未来で」
「待って、クラウス」
「おい、お前は、」
「仲良くね」
クラウスは穏やかに二人に告げ、また歩き出す。
「いなくならないで」
僕が彼を追いかけた。ルルーシュも続く。
「駄目だよ。だって」
「行くな、クラウス」
「行かないで」
「もう…一緒には居られない」
「どうして、」
クラウスは悲しそうに笑う。
「世界の全ては、偽りだから」
良くわからない。ただ、彼は今にも消えそうに儚かった。
「じゃあね」
苦しい。涙が出る。
「嘘つき」
僕が言った。
「そうだ、お前は嘘つきだ」
ルルーシュも言った。
「うん、」
クラウスは悲しそうに笑った。
みんな泣き出した。
「痛いね、心が。苦しいね。だから、」
クラウスが涙を拭う。
「生きなくちゃ。それが罰だよ」
ルルーシュと僕が息を呑んだ。
そして彼は消えた。
不安だ。これが、逆夢でありますように。
2008/09/28(Sun) 22:58
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