魔王を守る覚悟

□EP.5
1ページ/4ページ

EP.5

ヘイズとコンラッドは、先ほど聞いた『ユーリとグウェンダルが駆け落ちもん』の事実は伏せ、隊を町へと呼び寄せた。

「…顔色が悪いわ、ヴォルフラム。
法力が満ちている土地だし、法術師も多くいるみたいだから、辛いんじゃない?」


「…大丈夫です。
気分はいいとはいえませんが、あなた一人でこんな街中を歩かせるわけにはいきません」


「俺がいるから宿で休んでいてもいいんだぞ」

コンラッドの牽制に、ヴォルフラムは鼻をフンと鳴らして対応した。


「なおさら、休んでいるわけにはいかない。
それに、僕がこれならヘイズだって辛いんじゃないですか?」


「え…?ああ…まあ、動きに支障はない…かな。」


「やはり、ヘイズはすごいんですね!!」
そのヴォルフラムの言葉に対して、ヘイズはやんわりとほほ笑むだけだった。



次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ