魔王を守る覚悟
□EP.2
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EP.2
有利が着替えを終え、動物愛護についてギュンターに話し、ヴォルフラムの本物かどうかという疑いを晴らしている頃、ヘイズがいつもの軍服に着替えて戻ってきた。
「今回呼び戻されたのはそういう理由だったの」
「ヘイズ!!お帰りなさい!!」
尻尾があったらパタパタと振っていそうな様子でヴォルフラムはヘイズに駆け寄った。
「ただいま、ヴォルフ。でも、何故グウェンが偽者陛下を確認しに行ったの?」
ヘイズの質問に、ヴォルフラムはコンラッドのほうを気にしながら声を落として答えた。
「ユーリと偽った者が、魔王にしか扱えないものを持っていて、それが・・・魔笛だったようです。それで・・・」
「魔笛探索にはゲーゲンヒューバーが出ていた・・・なるほどね。ありがとうヴォルフ」
ヘイズはゲーゲンヒューバーの名前を苦々しげに言うと、グウェンダルを追うと言っている有利のもとに歩み寄った。
「あ、ヘイズ!!お前も止めるのか!?いや、誰に止められようと俺は・・・」
「陛下、私は止めませんよ。私はあなたについて行き、あなたをお守りするだけですから。それに・・・」
にっこりと笑ってヘイズは続けた。
「私もグウェンダルを追いたい理由があるので。」
その笑顔はとても綺麗だったが、なにか黒いものが見え隠れしていた。
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