【や ら な い か】
□いけない☆生徒会室:下剋上編
2ページ/13ページ
<1>
名前/藤咲薫(フジサキカオル)
身長/171
体重/56
学年/高2
所属/生徒会・副生徒会長
-----
「……はい、わかりました。その件に関しては、早急に案件まとめるように会長に伝えますので」
生徒会室より少し離れた廊下の先
教師相手なのだろう、丁寧に礼すると踵を返し、上履きにも関わらずコツコツと靴音響きそうな姿勢で、生徒会室前までの廊下を進み
「…あんのヘタレ会長……放課後までに案件出す言うて出てへんやんけ…ホンマうざいわ…」
人目がなくなると態度一変
ブツブツと垂れる文句はその容姿に似つかわしくないバリバリの関西弁で
眉間に皺を寄せ、険しい表情で腕組みしながら扉前まで進み、『会議中』のプレートを認めるとさらに表情は険しくなる
「……おいおい、…どうなっとんねんコレ…副会長の俺抜きで、会長と会計二人仲良く会議中かい…」
コメカミはピクピクと震え、怒りに語尾まで震える始末
忌々しい扉を蹴り上げようとした寸前、廊下の反対側の角を曲がる見知った顔を視界の端に捉えると、瞬時に眉間の皺が消える今にも蹴り上げそうだった片足を何食わぬ顔で納め、相手が傍らに来るまで待って
「…遅かったですね?篠原君。会長は俺達を待てなかったらしく、もう会議が始まってるようですよ?しかも、放課後までに提出予定の案件が、まだ出てないようです」
ニッコリ笑んで己よりも体躯の勝る相手を見上げるものの、目が笑っていない
が、ふと無防備な表情すると一度プレートを凝視し、再び相手を幾分呆けた表情で見上げて
「……けど…会長、俺ら抜きで誰と…何の会議してるんやろか…」
気が緩んでもお国言葉になるらしい
僅かに首を傾いで、表情無防備なまま傍らの相手をじっと見つめて