【や ら な い か】

□バラ学仲人事始編
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「…ほな、後は若いもん二人でー」



全てが収まるべき場所に収まったように見える二人の背中。
戯れ言交えながら緩く笑みつつ見守って。


「………………さて、と」


二人の背中が視界から消えると小さく嘆息。
間がもたないのか意味のない接続詞を呟くと、己同様常の相手に置いていかれた同志へチラリと視線流し。


「はは…、お疲れさんやなぁお互い
ホンマややこしいやっちゃで…
まあまあ、上手くいきよったからエエけどな?
俺らに一ミリでも感謝してくれるかな?」


よいせ、と学生鞄の持ち手を肩口に引っ掛け
だらしなく肩の後ろへ提げると、少し視線下げて傍らの相手へと戯れ言混じりに笑みかけて
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