ある少女のお話
□1ゲーム・トリップしちゃいました☆
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*1ゲーム*
「トリップしちゃいました☆」
誰かの話し声がした気がして、急速に覚醒へと近付いていく。
ゆるゆると目を開けると、赤と黒。すぐ近くに茶色の「何か」…そして「何か」の綺麗な蒼の瞳が視界に飛び込んで来た。
─瞳?
「ぅ…此処、は」
覚醒しきれていない脳を一生懸命フル回転させる。
?「…君、大丈夫かい?」
心配そうに顔を覗き込む、自分とあまり歳は変わらないであろう少年(声的に)…が、私に尋ねた。
(さっきの話し声はこの人か…)
と、まだ少しぼやけている視界を他人事のように眺めていて…気付いた。
「大丈夫、でs…って
ぇえッ?!
ふ、不二 周助ッッ!?」
ど、どどどどうしてッッ?
何で、私の好きな漫画のテニキャラ…不二 周助が目の前にい…
(この世界の住人…)
…あ。
も、もしかしてもしかしたら!
私…トリップしちゃった?!
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