学園

□刹那、芽生え
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最近、避けられている
最初は機嫌が悪いんだろうなーとかその位に思ってたんだがそうじゃないらしい
顔を合わせれば視線を逸らされるし触ろうモンなら振り払われる
……俺、何かしたかな…?



「よっ、おはよー元就」

漸く寒い季節も終わり春が訪れた
何時ものように片手を上げ挨拶をすれば視線を逸らされ、嗚呼の一言のみが返される
つめてーなぁと苦笑しながら隣に歩み寄る元親を無視して元就は通学路をゆっくりとした足取りで進む
暖かい気温のためか冬の間元就から発せられていたピリピリとしたオーラは皆無、寧ろ瞼が今にも落ちそうな程気が緩んでいる

「今日から学年上がるんだよな〜遂に俺達も3年かぁ」

「あの成績では今年も苦労するだろうがな」

「いやっ学校始まって早々そんなこと言うなよ!」

ウトウトと眠そうにしていても嫌みな口は健在で元親はがっくりと肩を落としじとりと隣の親友を見下ろす
以前ならここで見上げられまた皮肉を呟かれるのだが
やはり視線は絡まない

「…っはあ〜ぁ」

また避けられているのかと大きな溜め息を一つ零し、それ以上何も話さなくなった元就から視線を逸らし空を仰いだ

そろそろキツい…かも
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