妄想小説の部屋

□タビダチ
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裏庭に向かう途中、何度も友達の顔を思い出した。

『もしかしたら戻れないかもしれない』

この言葉も何度も思い出す。
それと同時に涙があふれてきた。

「アミティ、泣いちゃだめだよ」

隣りでリースがそう言ってくれた。
確かに泣いている場合じゃない。
もし本当に戻れなくなってしまっても、私は迷わないって心に決めた。

そしてまた走る。
階段をおりればすぐ裏庭にいける道がある。

そしてとうとうその道へ差し掛かった。
するとその先から光が見える。
といっても自然の光ではない。
何故ならば少し魔力を感じるからだ。

「やあ、よく来たね」
「キミ達なら来てくれると思っていたよ」

レムレスとナイトが立っていた。
そしてその近くに何かの魔法陣がかかれている。

「おっと、そこには近寄っちゃだめだよ」

3人に注意した。

「3人そろったか。なら詳しく説明しよう」

ナイトは一つ咳払いをした。

「今からキミ達に異世界へ連れて行ってもらう。
 3人の力を合わせれば、『時空のブラックホール』ぐらい
 呼び出せるハズだ。
 そして無事、異世界へ行くことが出来れば、またそちらでこの先のことを話す」
「でも・・・どうやって『時空のブラックホール』を呼び出すことが出来るの?」
「簡単といったら簡単だ。魔法陣の中に俺達が入る。
 そしてキミ達3人が心を一つにして、シグのいる世界へ行きたいと願えばいい。それだけだ」

確かに簡単かもしれない。心を一つにするぐらい、
3人には本当に簡単なことだ。

「でもね、少しでも心が乱れたらそこで終わり。
 あんまり言いたくないんだけど、心が乱れて失敗したら、何も無い空間に飛ばされちゃうんだよ

その言葉を聞いたとき、3人は震え上がった。

「レムレス、それは言うなと言っただろう」
「あはは、ゴメンネ。・・・でも、本当にシグを助けたいという気持ちがあるなら、
 そんな失敗はしないと思ってね。」

異世界に行くこと。それはどれだけ仲間を大切に思っているか試すものだった。

「・・・それじゃあ、そろそろ行こうか」

ナイトはそう言うと、レムレスと一緒に魔法陣の中に入った。

「じゃあ皆こっちに入って」

レムレスが手招きをし、3人は静かに魔法陣の中に入った。

「頼んだぞ」
「はいっ!!」

アミティは大きく返事をした。それに続いてリースとチイラも返事をした。

「絶対にシグのいる世界に行こうね!」
「もちろんよ」
「よしっ!頑張るよ♪」

そして3人は目を閉じた。
呼吸をそろえ、シグがいる世界へ行き、助けたいと強く願った。

ゴオオオオォォォォ

聞きなれない音がし始めた。
その音は自分達の足元から聞こえる。
その時だった。下からあの『時空のブラックホール』が現れた。
『時空のブラックホール』は5人をその黒い光で包んでいく。




そして異世界へと旅立った。










「行ってしまいましたね・・・」

その様子を静かにアコール先生が見ていた。

「頑張ってくださいね。私達は応援していますから・・・」














―ここはいったい何処なんだろう。
  風が気持ち良い。
   それに水の音が聞こえる。
    もしかしてここは・・・―





「い、異世界!?」

ガバッと勢いよくアミティは起きた。

「アミティ、おはよう♪」

リースとチイラ、それにレムレスとナイトも起きていた。

「ここ・・・だったのか。シグがいる世界は・・・」
「えっ!?」
「ナイト兄さん何か知ってるの?」

チイラとレムレスは、ナイトのその言葉に反応した。

「知ってるも何も、俺が3年前飛ばされた世界は・・・」


ここだったんだ








































あとがき

やっと異世界へ到着!!!ってかこのあとがきって
ぶっちゃけ要りませんよね?(誰に聞いている
まあ何だかんだで、次回をお楽しみに!!
 

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