長編小説
□新しい生活
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チイラのお陰でリースは寝坊せずに済み、アミティと一緒に3人は学校へ向かった。
「おーい、シグー!」
「あっ、アミティにリースにチイラー」
少し先に、シグがいる。
「おはよーう♪」
「おはよう、でもなんでリースとチイラがいるの〜?」
シグは紅いその左手で、2人を指差した。
「ん?それはね、僕たちプリンプ魔導学校に行くことにしたんだ♪」
リースはニコニコと笑いながら、あっさりと返した。
「えっ、でも勝手に学校に行っても大丈夫なの?」
「大丈夫だよ〜♪だって昨日、先生が僕に別に学校へ来て、
勉強してもいいって言ってたもん」
まるで小さな子供のように、リースはピョコンと飛び跳ねた。
「へ〜、じゃあこれから学校であえるんだ〜」
少し興味なさそうにシグは言った。
「でも何も持ってきて無いよね?」
「う〜ん、先生は特に何も持ってこなくても良いって言ったからね」
アミティは「そうなんだ」と一言返し、そして学校の校門の前へ着いた。
「おはようございます、アミティさん、シグさん」
「あっ、ラフィーナ、おはよう!」
「おはよう」
アミティとシグは、ラフィーナに挨拶をするが、リースと
チイラは少し戸惑った。
「あら?この方達は誰ですの?」
「リースとチイラさんだよ。ちょっと色々あって、昨日プリンプへ来たんだ」
アミティは簡単に話を済まし、4人は職員室へ向かった。
「せんせーい!」
「あら、皆さんおそろいでどうしましたか?」
アミティが先生を呼ぶと、すぐにドアが開いた。
「は、はじめまして!」
チイラがペコリと頭を下げた。
「はじめまして。アナタは昨日いませんでしたが・・・」
「そう、昨日の夜、チイラはリースみたいに落っこちてきた」
シグが簡単に説明し、アミティがそのあと詳しく説明した。
「なるほど、そういうことですか」
「えっと、僕と姉さんはどうすればいいですか?」
「そうですね、ならばリースさんとチイラさんは、職員室の中へ入ってください」
「「はい!」」
2人は職員室へ入っていった。
「アミティさんとシグさんは、教室で待っていて下さいね」
そう言ってドアを閉め、残ったアミティとシグは教室へ行った。
しばらくしてガラガラッと、音を立ててドアが開き、アコール先生が教室へ入ってきた。
「今日はプリンプ魔導学校に、新しい生徒が増えますよ」
ニコニコと笑い(?)ながら手を右に差し出した。
「それでは、入ってきてください」
そしてまたガラガラッと音を立てて、ドアが開き、
元気よくリースは教室に入ってきた。
「はじめまして♪リースです!」
「皆さん、リースさんと仲良くして下さいね」
「「「「はーい!!!」」」」
そうしてアコール先生は自由時間にしてくれた。
「そうそう、リースさんにはお姉さんがいるんですよ。
隣のラフィーナさん達のクラスにいると思います」
その言葉を聞き、リースの姉についての質問が多くなった。
「リース人気者だね〜」
「うん」
もうだいたいは昨日話てくれたので、アミティとシグはとくに質問はしなかった。
「リースはどこから来たんだい?」
「うーん・・・プリンプとはかなり離れた所だよ♪」
アミティとシグはその質問はどう答えるか、少しヒヤリとした。
だがリースは正しいと言えば正しい答えで返した。
―キーンコーンカーンコーン―
「あっ、じゃあちょっと隣の教室に行ってくるね♪」
リースはチャイムの音が鳴り終わる前に、アミティとシグを連れて出ていった。
「ねーさーん!!」
「リース!」
チイラの周りにも何人か人がいた。
「どうしたの?」
「ちょっといい??」
リースはチイラを引っ張って、教室から廊下へ出た。
「ゴメンネ!」
アミティはチイラの周りにいた人に謝り、シグと一緒に教室を出た。
「どう?学校って楽しい??」
「まあね♪」
「けっこう良い所なのね」
2人ともかなり楽しんでいる様子だ。
「でも勉強は大変だよー」
「大丈夫だよ♪あっちの世界でも勉強ぐらいしてたよ」
「だけどリースは勉強は全然ダメだけどね・・・」
リースの隣でチイラはヤレヤレと手を振っている。
「じゃあチイラはー?」
「姉さんは僕と違って、勉強はけっこう出来るよ♪」
少し焦りながらもリースは言った。
「でもリース、いったいどうしたの?」
「うん・・・今日ヘンな夢を見てね・・・」
「ヘンな夢??」
「そう・・・」
そしてリースは夢のことを話した。
「そんなこと何で朝、言わなかったの!?」
「え〜、だって忘れてたもん♪」
ガクッ!!
「わ、忘れてたなんて・・・」
「アハハww」
―キーンコーンカーンコーン―
「あっ、チャイムが・・・」
「チイラ、じゃあね〜!」
「また次の休み時間でね〜」
チャイムが鳴り、授業が始まろうとした。
「さぁ皆さん、授業を始めますよ」
「「「「はーい!!」」」」
今日から新たな生活が始まった。
それは今までとはまったく違う、
とても平和な時間・・・?
そしてまた一歩、闇が近づいた。
『リーン・フレア』
それはアミティの持っていたあの本に小さく書かれた、とある別世界にいた
謎の人物。
彼が今、また歯車を回し始めた・・・
あとがき
ずいぶん遅くなりました。
ってか本当にだれか読んでるのかな〜??
また次のUPも遅くなるかも・・・?