短編小説

□鏡
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鏡を見てみた。

全身が映るその鏡。

その中の自分は笑っていた。

でも・・・

今の心の中までは映しきれていないようで、

鏡は曇って見えた。

弟に本当のことを伝えていない。

過去に何があったかということ。

記憶が何故無いかということ。

何故皆に恐れられているかということ・・・。

沢山のことを知っている。

でも、今それを伝えたら・・・。

それを伝えたら大変なことになる。

せっかく楽しく過ごしているのに・・・、

せっかくこうしてアミティ達と学校に行ってるのに・・・、

またすべてを失う事になる。

それは嫌だ。

でもこうして隠しているとも嫌だ。

どうしよう・・・。




ずっと考えている。

日が昇り、日が沈むまで。








それほど大切なことだから・・・、

それほど恐ろしい事実だから・・・。





















鏡は静かに私を映している。

心の中までは映せないけれど、

鏡は実は知ってるのかもしれない。



そして私はそっと立ち去った。

大丈夫

きっと大丈夫。

何時か必ず伝えれるから。

必ず本人も知るときが来るのだから・・・。












































あとがき

さ〜てこれは誰の心の中のことでしょう?(知るか
あとがきもめんどいのでこの辺でww(え

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