妄想小説の部屋

□ハジマリ
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ここはプリンプ魔導学校。
皆はいつも通り授業を受け、いつも通り遊ぶのだと思っていた・・・。









「ねえ、シグって休み?」

アミティがクルークとリースに話しかけた。

「どうせまた遅刻じゃない?」
「え〜、でも遅刻にしては、遅すぎるよ〜」
確かにいつも遅刻する。
だが今日は遅刻しながらも来る時間なのに、10分たっても
やってこない。

「みなさーん、席について下さい」

アコール先生が入ってきた。
すると皆静かに席へと着いた。

「今日は特別ゲストに来ていただいています」

そう言って手を右に出すと、『ボンッ!』と音を立ててある二人が現れた。

「れ、レムレスさん!?それにナイトさんも!!」

アミティは思わず声を出してしまった。

「コラ!静かにしろよ!」

近くでクルークが指を立てて、注意する。

「やぁ皆、朝から元気そうだね。こういう時はお菓子でも食べない?」
「おい、レムレス。今日はそんな話をしに来たのでは無いだろう?」
「あっ、そうだったねナイト兄さん」

2人の会話を聞いているだけで、何だか和みそうだった。
だがアミティはナイトの一言を思い出す。

「あ、あの、『今日はそんな話をしに来たのでは無いだろう』って、
 どういう意味ですか?」
「そう、そのことについてだ」

アミティが質問したとたんに、ナイトの表情が変わった。

「皆は今、生徒の一人がいないのぐらい気がついているだろう?」

全員頷いた。アミティ、リース、クルーク以外にも、
やはり気がついている人はいたのだ。

そしてまた静かになった。

「今、ここの生徒・・・シグは、異世界にいる
「「「!!!!」」」

一瞬教室はどよめいた。シグが異世界にいる?まさかそんなハズはない。

「それがね、僕とナイト兄さんは見たんだ。
 シグが封印の記録を持っていて、
 『時空のブラックホール』を呼び出してワープしたところをね」

アミティとリースはよく知っていた。
『時空のブラックホール』がどういうものなのかは。
そしてクルークは自分がいつも持っている、封印の記録が無いのに気がついた。

「そこで、だ。自然を操る力を持つ者・・・リースとアミティに来てほしいんだ」

ナイトはアミティとリースを見た。その目は真剣そのもので、
本当に力が必要だということを物語っていた。

「・・・でもナイトさん、僕だけじゃムリじゃない?」
「だからこそアミティに来てもらいたい。今ここでは言えないが、
 アミティは『時空のブラックホール』を呼び出す力は少しあるのだ」
「それに、隣りのクラス・・・いやリースの姉のチイラにも来てもらうよ。
 もちろん僕とナイト兄さんもね」

チイラにも来てもらう。やはり『時空のブラックホール』を呼び出すには、
かなりの力が必要なのだ。

「詳しいことは後で話す。心の決心がついたらすぐ裏庭へこい」
「心の・・・決心??」
「そう、もしかしたら二度と戻れないかもしれないからね
「えっ・・・!」

二度と戻れないかもしれない。
それは二度とこの世界に戻ってこれないかもしれないということ・・・

「ではチイラにも話してくる。あとはアコール、キミに頼むよ」

そう言って、また『ボンッ!』と音を立てて消えていった。
そして2人が消えたと同時に、教室がざわついた。

(どっ、どうしよう・・・)

アミティは事の重大さが今よく分かった。隣りをチラッと見ると、
リースも考え込んでいるようだった。

「ねえ、リース、どうす「僕行きます!!!」

その瞬間、教室がまた静かになった。
それと同時に皆がリースを見ている。

「本当ですか?リースさん」
「もちろん!友達が大変なことになってるんだもん。
 僕でよかったら協力する」

その言葉を聞いた瞬間、アミティも同じ気持ちになった。
そうだ、友達が大変なんだ。私の力で何とかできるかもしれない。
ならば行こう!

「私も・・・私も行きます!!!」

そして今度はアミティを皆が見ている。

「私だって友達を助けたい!だからシグの所へ行きます!!!」

静かな教室にアミティの声が響く。そしてその直後、拍手の音が聞こえた。

「有り難うございます。ですが・・・もしかしたら戻ってこれないのかもしれないのですよ?」
「「いいえ、それでも行きます!!!」」

2人の声がまた響く。

「それじゃあ裏庭に行こう!」
「うん!!」

そして拍手の中、2人は裏庭へと向かっていった。

「リース!それにアミティ!!」

後ろから聞きなれた声がする。・・・チイラだ。

「姉さん!」
「チイラさん!」

そして3人は裏庭へ向かった。


これから何が起こるかは知らぬまま・・・




































あとがき

またまた新しい長編小説始まりました!
今回はマジで妄想が多すぎる&内容が濃いです。
次回は・・・、ついに異世界への旅立ちです!!
ドウゾお楽しみに!(楽しみにしている人、いるのかなぁ〜??
 

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