*皐月雨*

□*首吊り女*
2ページ/9ページ




「あらためて


僕は師走 柊一と申します、よろしくお願いします」


「はい…私は平岡 千晴(ヒラオカ チハル)です」


「じゃあ平岡さん、事件当時のことを詳しく聞かせてください」


「はい、あれはまだ1週間もたっていなくて……」


このあと平岡は泣きながら事件のことを話した


まず殺されたのがこの人の母親、美空(ミク)51歳


専業主婦で旦那が陽誠(ヨウセイ)54歳、3人の子供がいる


事件当日旦那はなぜか1人で旅行中、子供たちのうち朝日(アサヒ)23歳・洸(コウ)22歳は殺害された時間帯はどこぞの高級洋服店へ行っていたらしい


で、この人千晴25歳は犬の散歩に行っていて被害者は1人で家にいたみてーだ


発見したのは千晴で午後4時頃に帰ってきた朝日と洸が警察に電話をしたそうだ


陽誠が帰ってきたのが午後10時、妻が死んだのを聞いて泣き叫んだそうだ


死因は窒息死、梁にぶら下がっていて足が着いていなく、上るための台がなかったらしい


それと普通の首吊りではありえない顔面の腫れ(鬱血)、二重の紐痕から他殺の判定


被害者は高飛車でみんなに嫌われていた…


嫌われていたならいーんじゃねーのか?日本は人口多すぎだし、ちょっとくらい不自然に死んだってどうってことねーよ


「私…っもっと早くお母さんを見つけていれば…」


「そうですか


…殺害現場を見たいんですが」


「…こちらです」


意外にも隣の部屋だった、こんなとこで話してて柊一は祟られねーのか?



.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ