お題
□冷たい飲み物一気飲み
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「ただいま」
昼の一番暑い時間を過ぎた頃、家主が帰ってきた。
自然と笑みが浮かび、玄関に迎え出る。
「おかえり、ナルト。…って、どうしたの?」
玄関に行くと疲れた顔をして歩いてくる彼と会った。
暗部の任務をしている彼にしてみれば下忍の任務なんて何ともないことのはず。
一体どうしたのだろうと疑問を持ちながら、ゆったりとした足取りでリビングに向かうナルトの後をついていく。
リビングに入ると椅子に座り、ふーっとため息をつく。
「ナルト、大丈夫?」
「悪い、千夜。冷たいお茶くれねぇか?」
「うん、ちょっと待っててね」
足早で冷蔵庫に行き、お茶を取り出してコップに少し多めに注ぐ。
「はい」
「サンキュ」
千夜からお茶を受け取ると一気に飲み干した。
「――っ。ふぅ…」
「ナルト、今日の任務なんだったの?」
お茶を飲んで一息ついたナルトに千夜は心配そうに聞く。
その問いにナルトはげんなりした様子で、
「草むしり」
と一言答えた。
炎天下に草むしりなど地獄以外の何物でもないだろう。
ナルト曰く、カカシが度々休憩時間をくれたらしいが。
「ナルト、少し寝てきたら?」
「いや、もう大丈夫だ」
「最近あんまり寝てないんだから寝てきなよ」
「………分かった」
観念したように渋々頷く。
「(まったく、アカデミーの時は散々影分身でサボってたくせに、こういう時は無理するんだから……)」
ナルトが部屋に行ったのを見届けて、彼が起きてきた時すぐにご飯が食べれるように千夜は夕食の準備をしに台所へと向かった。