お題
□止まらない涙
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ナルトが二年の長役任務についてから一年。
忙しいのか、彼からの連絡はない。
でも彼が置いていってくれた影分身は消えないから生きているのだろう。
生きていると分かっていても不安は消えることなく、寧ろ日ごとに強くなり体を蝕んでいく。
「ナルト………！！」
震える声で、千夜は長い間呼んでいなかった彼の名を呼ぶ。
「早く、帰ってきてよ！！」
強く、強く、願う。
とめどなく流れる涙。
この一年間、止まることを忘れてしまった涙。
彼がくれた首飾りを握り、彼が無事であることを願う。
ごめんなさい。
貴方が帰ってきたら泣き止むから、ちゃんと笑顔でいるから。
だから、貴方がいない間は泣かせて。
早く帰ってきて。
貴方が好きだと言ってくれた笑顔で「お帰り」って言うから―――。