白に染まるはロマンティカ

□遠き日の在りし日
1ページ/1ページ

雲雀さん、貴方は今、何処に居ますか?
貴方は今、何をしていますか?
笑っている?・・貴方はそういえば中々笑わなかった
怒っている?・・貴方は咬み殺す、と言ってばかりだった
楽しんでいる?・・貴方は戦いを何時でも楽しんでいた
泣いている?・・貴方は何があっても泣かなかった
貴方は今、何をしていますか・・・?


「そろそろ夏も終わりだなあ・・」


夏も終わり今はもう秋
秋とは名ばかり、まだ残暑厳しい秋である
だけど少し涼やかな風が吹くようになった
そろそろ、雲雀さんが私の目の前から姿を消した時期がやってくる
・・あれから10年、私は未だ雲雀さんが言った事を守っている
私の肩まであった髪は10年経ってもう腰をすぎるほど伸びていたし、身長も10年前に比べて伸びた
何より見た目が変わったらしい
だけど、私はたとえ姿かたちが変わろうと絶対に雲雀さんが言ったことは守るだろう





「雲雀さん」

「何?」

「あの・・、イタリアに行くって、本当ですか」

「誰に聞いたの」

「く、草壁さんです」

「・・そう」


雲雀さんは 草壁はあとで咬み殺さなくちゃね と言ってにやりと笑った
こんな雲雀さんは少し怖い
やはり争い事を好むからだろうか


「草壁の言うとおりだよ。僕はイタリアへ行く・・赤ん坊との約束だしね」

「そう、ですか」


リボーンくんと雲雀さんの詳しい関係は知らない
ただ、リボーンくんから雲雀さんは危ない仕事みたいなものに就くんだという事は聞いている
雲雀さんが強いものと戦いたいと思うのは普通ではあるけれど、あの雲雀さんがこの並盛から居なくなってしまうなんて考えた事もなかった
だって、雲雀さんは誰よりも此処を愛しているから


「雲雀さん」

「今度は何」

「並盛はどうするんですか?」

「・・嗚呼、そのことかい?それなら心配ないよ」

「どうしてですか」

「君が此処に居てくれれば問題はないよ」

「!私が・・、ですか?」

「そうだよ。僕としては、君が僕の代わりに此処に居れば問題は無いと思うんだけど」

「でも、そんな」

「文句は聞かないよ」

「・・・」


黙った私を見て雲雀さんは 頼んだからね と言って雲雀さんは部屋から出て行った
それから二度と雲雀さんは戻ってこなかった
それから直ぐ私は卒業した
けれど並盛から出ることは無かった
雲雀さんとの約束は守らなくちゃいけないから
そうして、雲雀さんとの約束を守り続けてあっという間に10年が経った
私は雲雀さんのようにはいかなかったけど、悪は排除した
つまり、咬み殺したりした
一応剣道ができたから、なんとか出来たに過ぎない
今ではもう慣れてきた所為か人を倒すのに抵抗はなくなってきてしまっていた
そんな私でも10年並盛を守れたのかどうか分からない
これをいつまで続けたらいいのか分からない
雲雀さんが並盛に帰ってきたら終わるのだ


「空が蒼い、な」


この青空もずっと辿れば雲雀さんが居る青空なのだろうか?そもそも雲雀さんが居る所は青空なのだろうか?薄暗い曇天かも知れないし、漆黒の夜かもしれない
等と考えていると、声が、した


「ねえ」


たったそれだけだったけれど、雲雀さんの声だった
それは、私の後ろから確かにした
私は、ゆっくりと、まるで恐る恐る、というように振り向いた
そこには、雲雀さんが居た


「っ雲雀、さん」

「やあ」


10年前よりもはるかに伸びた背
少し短くなった髪の毛
少しだけ低くなった相変わらずの綺麗な声
10年前と姿かたちは変わっていたけれど、確かに雲雀さんだった


「どう、して」

「僕が此処に居ちゃいけないのかい」


少しムッとして答えた雲雀さんに私は笑ってしまった
それに雲雀さんはもっとムッとしたけれど、私は謝るのも忘れて雲雀さんを見ていた
何故此処に戻ってきたのか?
どうして今まで戻ってこなかったのか?
何時戻ってきていたのか?
とか、聞きたい事が沢山あったけれど、やっと出てきた言葉はこれだった


「・・おかえりなさい」

「うん」



遠き日の在りし日


あなたが戻ってきてくれた事、私は、嬉しかったんですよ、雲雀さん






*******

2008/09/20

久しぶりのゆめですしかも雲雀さんしかもグダグダ><

すみません><久しぶりすぎてちょっとゆめの書き方がよく分からなくなってたりします>_<;

だけど頑張って少しでも多く書こうと思います^^

今回のお話は軽く捏造ですね←

空白の10年間がよく分からないのでイタリアに行っていた、とこのおはなしではしていますが結局どうなんでしょうね・・(∵)

原作でもまだでてませんよね\(∵)/

では、また次でもお会いできますように^^



   

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]