From;レモン

□学園Life
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「あ゛ーやぁっとついた〜。ここが、名門東桜学園か。そうだ!!ここまでこれたことだし、爺やはもう邸に帰っていいよ。正門まで1人で行けるし。」
「さようでございますか??しかし、爺やお嬢様が何か良からぬ事をするのでは・・・と心配でございます。」
「大丈夫、大丈夫そんな事しないからさ!!」
「そこまで申されるのなら、わたくしはこれでお邸のほうへ帰らせていただきますが・・・。」
「うん。分った!!バイバーイ!!」
鈴は爺やに背を向けて正門の方へ歩き出した。
「はぁ、本当に大丈夫なのでしょうか・・・」
そんな爺やの心配も見事、的中していく。

「おー。正門が見えてきた・・・ってか、この学園の庭はひろいなぁ。車止めた所からどんだけの距離あんだよ。」
と、ブツブツ言いながら正門を通ろうとしたとき・・・
「そこの君、待ちなさい!!」と呼び止められた。
「はぁ?????」訳が分らない鈴。
「君、その格好は何ですか!!」と鈴に問うメガネをかけた男子生徒の服装は見た目でお坊ちゃま優等生と分るほどで、頭のてっぺんから足のつま先まで乱れ一つ無い。
一方の鈴はと言うと・・・「君、ちゃんとリボンはシャツの襟元で止める!!スカートの丈はひざから15cm下げる!!それと、シャツはスカートの中に入れること!!」とまぁ言われた事と正反対で服装の乱れ放題な鈴。指摘されたことが頭にきた鈴はその男子生徒に言い返す。
「さっきから黙って聞いていれば君、君、君ってあんたうざいんですけど。それにいいじゃん別に服装なんて。校則厳し過ぎだから。誰だしこんなくだらない校則つくったの・・・。」
「くだらないとは何ですか!!せっかく“空さん”がつくった校則を!!」
「“空”??誰だよそれ。」
「“空さん”を呼び捨てにするな!!」とこんな感じで、二人の言い合いが続く中一人の少女が二人に近づいてきた。
「何の騒ぎですか??」黒髪で肌が透き通るように白いその少女は落ち着いた声で言った。
「花織さん・・・。」少女に対して態度を変えた男子生徒。
鈴は思った。『花織って誰?』
鈴がそんな事を思っていると男子生徒は言った。「花織さん、実はこの女子生徒が服装の乱れを反省しなくて、どうしまょう??」
花織という少女は黙った。
そして少ししてから言った。
「その方を理事長室に連れて行きます。」
(えぇ?!私、転入早々理事長室行き??)それから、鈴は理事長室へとれんこうされた。
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