チェリー☆小説
□☆なみか☆
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次の日、なみかは教室で、いつものように本を読みながらあやねが来るのを待っていた。
あやねはあの大きい車で来るから、いつも遅いの。
「おはよー♪」
ドアががらっと開いて、あやねの声が聞こえる。
「あっ、おはよ〜」
なみかが振り向きざまあいさつを返す。
「ねぇねぇ、来週はいよいよバレンタインだね!なみかは本チョコ誰かにあげるの?」
「ううん。あげないよ。いつものように友チョコだけ・・・」
「あー・・・そうなんだ・・・」
あやねは机に教科書を入れ始めた。
その時、先生が教室に入ってきた。
「はい、みんな、席について〜」
先生の特徴である、気の抜ける様な声が聞こえてきた。
ガタガタとみんなが席についた。
「突然ですが、今日、転校生が来ました〜」
みんな、ざわめいた。
「はい、静かに〜。では、入ってきて〜」
みんなの目が一斉にドアの方に向けられた。
ガラッ・・・
「はい、教卓のところに来て〜」
その転校生は教卓の近くにスッっと立った。
「じゃあ、自己紹介してね〜」