チェリー☆小説

□☆なみか☆
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「・・・あれ?」


ここはデパートの中。


(あやね,どこ行ったんだろう?)


「あやねー?」


「なみかー!こっちこっち!」


あやねの声が後ろから聞こえた。


「もー!なみか,いつはぐれちゃったの?」


「あやねったらひどーい!」


彼女は東蘭寺あやね。あたし、美翔なみかの大親友。


今は,2人でお買い物中です☆


「あやね,なんかいい服あった?」


「うん。このワンピかわいくない?」


あやねはそう言って自分の体に当ててみせる。


あやねはこういう服が好きなんだよなぁ・・・。


そして,どんな服でも似合うのがうらやましい!


「買うの?」


「もちろん!買うよ!」


あたしににっこり笑顔を見せる。


「なみかは買わないの?」


「だって,安い服がないんだもん!」


ここはあやねの行きつけのお店。


だけど・・・


「じゃあ,私が買ってあげるよ」


「えっっ!いいって!!」


なみかはとても慌てた。


「いいのいいの!気にしないで!」


あやねは、父が世界で一番有名なホテル“SWEET”の社長、母は高級宝石店社長という、超お金持ちのお嬢様。


だから,行きつけのお店と言っても,ブランド物であふれていたの・・・。


それに,それだからっていっつも買ってくれるんだけど,何を返せばいいのかわからなくって・・・。


「はい!買ってきたよ!」


それにしても行動が早い・・・。


止める間もなく,いかにも高そうなバッグを買ってきてくれた。


「別にいらなかったのに・・・」


「え?他のがいい?」


あやねは,なんで?という顔をして言った。


「そうゆう意味じゃなくって!」


「じゃあ,これでいいのね?」


「・・・」


こんなあやねにいつも振り回されている気がする・・・。


でも,嫌いじゃないんだよね。


「また借りができちゃったね・・・」


「もーそんなこといつまで言ってるの?いーの!でも,私は,そんななみかが好きだから!」


「わかったわ。ありがとう。あやね!」
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